薬食審にてアルツハイマー検査薬等3製品審議へ

2016年11月2日

脳内におけるアミロイドβプラーク可視化薬審議へ

平成28年10月17日、アルツハイマー型認知症の鑑別検査に用いられる、放射性医薬品アミヴィッド静注等3製品の承認の可否について審議すると、厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課が発表しました。

なお、審議されるのは同年10月31日に開催する薬事・食品衛生審議会第1部会です。

脳内でのアミロイドβプラークを見える化

多様にある認知症の内アルツハイマー型のそれを引き起こすのは、アミロイドβと呼ばれる物質の蓄積だということが明らかになっている。

こうした中、今回承認のため審議されるアミヴィッド静注(フロルベタピル)は、アルツハイマー型認知症の診断を目的にPET検査を実施する際、患者脳内におけるアミロイドβプラークを写りやすくさせる医薬品です。

そして、認知機能障がいが見られる者のアルツハイマー病診断の1助として用いられるのです。

画像検査をより簡便に

現在も、アルツハイマー病における鑑別診断として画像診断は適用されており、その際にこれを補助するためフロルベタピルが用いられています。しかし、これを用いるには放射性医薬品原料専用加速器を要するため、実質的に1部の医療機関でしか行えません。

反面、今回審議対象となったアミヴィッド静注はこうした専用機材を必要としないので、より多くの医療機関で利用可能となります。よって、今回承認されれば放射性医薬品原料専用加速器を有していない医療機関でも、PETによるアルツハイマー型認知症鑑別検査が可能となるのです。

▼外部リンク
薬事・食品衛生審議会 医薬品第一部会を開催します


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