アルツハイマー薬開発阻む副作用を究明~雑誌「ネイチャー」

2016年10月27日

臨床試験を失敗に終わらせる「副作用」

科学雑誌「Nature(以下、ネイチャー)」アジア向けウェブサイトは10月12日、「【医学研究】副作用の少ないアルツハイマー病治療薬への道」として、今週発行の同誌に掲載する論文の概要を報じました。論文は、「ネイチャー」のオンライン版にも掲載されています。

それによれば、アルツハイマー病の原因物質の生成に「BACE1」と呼ばれる物質が関与することが知られており、その「BACE1」の働きを阻害することでアルツハイマー病の進行を遅らせる効果が期待されています。そして現在、いくつかの「BACE1阻害剤」について、新薬の開発が進められています。

ところが、それらの新薬開発のうち、臨床試験で失敗しているものがあります。その理由は「BACE1阻害剤」が眼に副作用を起こすことです。この副作用は具体的には、有毒な化合物が眼に蓄積することによります。

今回発表される論文では、その副作用の原因が説明されています。

論文の内容は

ファイバー製薬のダグラス・ジョンソン氏らは、化学プロテオミクスという手法を用いて、「BACE1阻害剤」のうちの1種類に標的外作用があり、「BACE1」に類似したタンパク質である「カテプシンD」も阻害してしまうことを明らかにしました。

そしてジョンソン氏らは、実験用動物の眼で再現した副作用の様子と、培養ヒト細胞で「カテプシンD」を阻害したときの様子とに、強い関連性があることも明らかにしました。つまり、この「カテプシンD」の阻害が眼の副作用と関係があることを示していることになります。

さらに、ジョンソン氏らは、既に存在するいくつかの「BACE1阻害剤」を調べ、その中から眼に副作用を起こさないものを見つけ出しました。

▼外部リンク
【医学研究】副作用の少ないアルツハイマー病治療薬への道
論文


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