徘徊等による行方不明者における広域での見守り対策強化へ

2016年10月14日

認知症による行方不明者の早期発見等のため地域間連携強化へ

厚生労働省は、認知症による徘徊等を理由とする行方不明者の早期発見及び通報を目的に、都道府県をまたいでの広域見守りについて強化していくと発表した。

認知症を抱える人の行方不明や事故の防止を図って

超後期高齢化社会の影響もあってか、現在認知症を抱える高齢者の数が増加しており、現に警察庁の統計によるとその数は3年連続して1万人を超えている。

また、認知症自体その症状的特質上周辺症状の1つとして徘徊をする者もおり、これがより行方不明や鉄道事故による死亡事例の原因ともなってしまっているのだ。

そこでこうした事柄を受け厚生労働省は今回、平成28年度より都道府県の壁を越えた広域での見守りを強化することを決定したのだ。

地域間連携をより強固にし地域における課題共有のための会議を設置

従来より認知症対策として厚生労働省は、認知症を抱える高齢者の連絡先登録のためのシステム構築や、行方不明者捜索のための市民参加型模擬訓練等を対象とする事業への補助金の、給付を行ってきた。

しかし、これら関連事業の実施度等において地域間では格差が生じていたのである。

一方今回決定された主な取り組みでは、行方不明者の通報や早期発見についての複数自治体によった共同演習の実施や、それぞれの地域における諸課題の共有を狙った会議の設置、そして当該年度の予算概算要求におおよそ5,600万円が盛り込まれた。

このように、これまで各自治体や市町村ごとの取り組みが主だったものであったが、地域間での連携に重きを置いて広域での見守りを強めようというのが今回決定された取り組みの特徴なのである。

▼外部リンク
厚生労働省

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