成年後見人を務めた弁護士や司法書士らの不正昨年で過去最高に

2016年5月3日

後見人を担った弁護士や司法書士らの不正が過去最高に

平成28年4月13日、去年成年後見人を務めたもののうち司法書士や弁護士等といった専門職の割合が、過去最悪の件数だったことが最高裁判所の調べにより判明した。

後見人全体としての不正件数は初の減少を見るものの専門職割合は過去最高

今回行われた調査は、後見人によった高齢者らの持つ預貯金着服等の不正が、相次いだことを受け2010年6月から最高裁判所が始めたものである。

高齢者の親族を含む後見人全体としては2011年で311件2012年では624件と、それまで増加傾向にあったものの、昨年初めて521件と前年よりも好転した。

だがその一方で、これらのうち専門職の占める割合は2011年で6件2012年18件と増加傾向にあり、昨年においては過去最高の37件を記録してしまったのである。

なお、後見人に指名される専門職の割合は毎年増加しており、とりわけ多く選ばれたのは全体の25.5%を占める司法書士と、20.4%の弁護士となっている。

関連団体は対応を迫られる状況に

成年後見人制度に関しては、こうした結果と合わせ先日成年後見人制度の利用促進を目的とする法律が、今国会にて成立している。

こうしたことからも、弁護士会等といった関連団体においてはこうした不正防止へ向けた、対策の強化が求められそうである。

▼関連記事
成年後見制度利用を促す議員立法衆院本会議可決

▼外部リンク
最高裁判所

【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】

このページの
上へ戻る