認知症向けセラピーロボット「パロ」が「2015 Patient’s Trophy」賞

2015年10月3日

認知症セラピーが認められる

富山県南砺市に本社がある株式会社知能システムは、アザラシ型認知症向けセラピーロボット「パロ」が「2015 Patient’s Trophy」賞を受けたことを発表した。

フランス首都圏で医療サービスを提供する公的扶助パリ病院機構から非薬物療法をたたえるとして、今回の受賞となった。同賞は、5月に受賞し、今回の受賞発表となった。

パロの効果

パロは、認知症を根治する働きはないが、パロと触れあうことで、認知症患者が良い状態となり、うつ、不安、孤独、痛みなどを緩和し、徘徊や暴言、暴力などの問題行動を抑え、緩和する。

世界中で約4,400万人といわれている認知症患者は、医療や介護のコストが、年間約72兆円といわれている。その中で、抗精神病薬の投薬を減らし、新たな非薬物療法のイノベーションとして、今回の受賞となった。

世界的に導入へ

パロの認知症セラピー効果に関して、世界各地で「ランダム化比較試験」が行われ、良好な治験結果が出た。この結果を踏まえて、デンマークの地方自治体の約80%が公的に導入を行っている。ドイツでは、パロが健康保険適用と判断されている。アメリカでも、FDAによる医療機器承認と連邦政府の公的調達としてパロが承認されている。

日本国内では、福祉道具として、神奈川県、富山県などが、半額補助の対象として、パロが承認されている。

今後、フランスのInno3Med 社が販売代理店として、フランス全国の医療福祉施設にパロの導入・活用へ働きをかける。

(画像はプレスリリースより)

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▼外部リンク
株式会社知能システム プレスリリース


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