認知症の発症を睡眠から予測するAIの実用化目指す臨床研究

2019年5月28日

医学部発スリープテックベンチャーと民間医療機関が協同

大阪市立大学医学部発のスリープテックベンチャー、エコナビスタ株式会社(東京都千代田区)と日本最大の介護医療院を有する医療法人社団一心会「初富保健病院/初富保健病院介護医療院」(千葉県鎌ケ谷市)は、2019年4月1日から、同意を得た入院患者の睡眠中の生体情報データ等を用いて、認知症の発症傾向の特徴を持つ睡眠の構造や位相、自律神経の解析と、認知症の発症を予測するAIの実用化に向けた臨床研究を開始しました。

新たなパートナーとして、東京海上ホールディングス株式会社(東京都千代田区)も参画、本研究によって得られる知見を活かし、認知症高齢者やその家族の負担を軽減するための商品やサービスの開発等を検討します。

毎日の何気ない情報から変化の予兆を掴む

本臨床研究の特徴は、質問や課題に答えたりするなど能動的に行う臨床ではなく、毎日の何気ない情報から変化の予兆を掴むことにあります。エコナビスタ社は、高齢者施設向けの見守り支援サービス「ライフリズムナビ+Dr.」を運用しており、利用数はのべ2,000人以上という実績を持っています。

この見守りサービスでは睡眠時の生体情報を取得できるセーフティスリープセンサー(SSセンサー)を用いているため、すでに多くの高齢者の睡眠状態および睡眠時の生体情報をデータベース化し、保有しています。今回は、このデータから解析された認知症患者の睡眠データを用いたAIの研究成果をベースに、実用化に向けた医療機関との臨床研究を行います。

臨床研究の概要は次の通りです。

研究開始:2019年4月1日(月)
〈対象〉初富保健病院/初富保健病院介護医療院にて、協力を承諾した入院患者
〈実施内容〉生体情報を取得できるセーフティスリープセンサー(SSセンサー)による睡眠時のデータを取得(非介入)
〈目的〉睡眠構造のデータを元に、認知症発症予測AIの実用化を目指す

(画像はイメージです)

▼外部リンク
認知症の発症を睡眠から予測するAIの実用化に向けた臨床研究を 医学部発スリープテックベンチャーと民間医療機関が開始


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