金沢大、ビタミンCが認知症リスクを下げる可能性を報告
2018年6月1日
世界初の成果。今後の先制医療確立に期待
金沢大学医薬保健研究域医学系脳老化・神経病態学の山田正仁教授、篠原もえ子特任准教授らの研究チームは、ビタミンCがアルツハイマー病による認知症発症リスクを低下させる可能性があることを世界で初めて明らかにしました。
本成果は研究チームが、2006年より石川県七尾市中島町において続けてきた認知症の疫学研究(中島町研究)によるものです。同研究では2007~2008年の中島町研究の調査(ベースライン調査)に参加した認知機能正常の地域在住高齢者(65歳以上)について、平均7.8年後に追跡調査を行い認知機能を評価しました。
ベースライン調査時に抗酸化ビタミン(ビタミンC、E)の血中濃度と、認知症の強力な遺伝的危険因子であるアポE表現型の測定を行い、ビタミンC、E血中濃度とアポE E4保有と将来の認知機能との関連を解析しました。その結果、アポE E4保有女性では、血中ビタミンC濃度が最も高いグループは、最も低いグループと比べて、将来の認知機能低下(認知症または軽度認知障害の発症)のリスクが0.10倍に減少していました。
今後はアルツハイマー病の発症をビタミンCが抑制することをより詳細に解明することにより、認知症先制医療の確立に貢献したいとしています。
(文頭画像はイメージ、文中画像はプレスリリースより)
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ビタミンCがアポリポタンパクE E4保有女性の認知症リスクを下げる可能性を世界で初めて報告
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