厚労省、来年度介護報酬改定に関する基本的な考え方を提示 認知症高齢者への対応強化

2015年1月9日

早急な「地域包括ケアシステム」の構築が求められる

厚生労働省による第117回社会保障審議会介護給付費分科会が先月19日に開かれ、「平成27年度介護報酬改定に関する審議報告(案)」が示された。

同報告では、団塊世代が75歳を迎える2025年(平成37年)を目途に、医療・介護・予防・住まい・生活支援などを総合的に実施する「地域包括ケアシステム」の早急な構築が必要とされている。

地域包括ケアシステムの推進のため、次期介護報酬改定では「中重度の要介護者や認知症高齢者への対応の更なる強化」「介護人材確保対策の推進」「サービス評価の適正化と効率的なサービス提供体制の構築」の3本柱を中心に進めていくべきだとした。

要介護状態でも在宅サービスが受けられる環境づくり

認知症高齢者に関しては、「重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい生活を続けられるようにする」とし、在宅生活を行うためのケアサービスの充実を挙げている。

24時間365日の在宅ケアが受けられるよう、定期巡回や随時対応型訪問介護看護など、「短時間・一日複数回訪問」から「通い・訪問・泊まり」まで、個人に合ったサービスを複合的に利用できる包括報酬サービスの機能強化を目指す。

また高齢者の自立した生活を支援するためには、「心身機能」だけでなく「活動」や「参加」など、社会とのつながりを継続させることも重要だとしている。

(画像は厚生労働省のホームページより)

▼外部リンク
厚生労働省 第117回社会保障審議会介護給付費分科会資料
平成27年度介護報酬改定に関する審議報告(案)

【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】

このページの
上へ戻る