長久手市「徘徊高齢者捜索模擬訓練」実施、町の人の見守りを
4名の徘徊高齢者役
愛知県長久手市では、11月6日、認知症などで高齢者が徘徊し、行方不明になった場合を想定した「徘徊高齢者捜索模擬訓練」を実施した。
徘徊高齢者役となった4名が、午前10時から正午までの間、市内6つの小学校区を歩き回った。
当日午前10時過ぎ、徘徊役高齢者の訓練情報を、長久手市行方不明高齢者保護ネットワーク事業のメールおよび安心メールで一斉送信。メールを受信した市民は、自宅付近などを捜索し、徘徊役を発見した場合は、声をかけ長寿課に通報するように呼びかけた。
保護ネットワーク事業へのメール登録
市では、あらかじめ捜索模擬訓練をおこなうことを市民に通知。長久手市行方不明高齢者保護ネットワーク事業からのメールを受信できるよう、登録を呼びかけた。
長久手市は現在、高齢化率が約15%だが、年々高齢者の人口は増加しており、75歳以上の人口は、2025年には倍になると推計されている。日本では、65歳以上の15%に認知症の症状があるといわれており、認知症への対策は、これからの大きな課題だ。
町の人の温かい見守りを
当日の模擬訓練には、長久手市長も参加。朝日新聞(11月7日)によると、「68歳の吉田一平市長も徘徊者として歩いたが、気づく人は少なかった」という。服装は、初めての訓練ということもあり、帽子とオレンジ色のジャンパー姿で目立ちやすくしていた。
長久手市ホームページの行方不明者情報(訓練)では、4名それぞれの氏名や特徴、服装などがくわしく掲載されたが、気がついて「もしかして」と思っても、声をかけづらいというのが現状のようだ。
高齢者の徘徊には、町の人の温かい見守りとサポートが必要となる。最近このような模擬訓練が、各地でおこなわれるようになってきており、徘徊者に対する意識の向上が期待される。
声をかける際の注意点としては、相手をびっくりさせないように、ゆっくり穏やかな口調で普段通りに話しかけ、安心感を与えることが大事ということだ。
(画像はホームページより)
▼外部リンク
長久手市 ホームページ「徘徊高齢者捜索模擬訓練」概要
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