家族の会が「安心できる介護保険制度」を求めてアピール

2016年11月17日

国の議論は新オレンジプラン等に逆行するとして反発

公益社団法人「認知症の人と家族の会」(以下、家族の会)は11月5日、長崎県長崎市で開催した支部代表者会議で、「さらなる給付抑制と負担増は介護保険崩壊の道 安心できる介護保険制度を求めるアピール」を取りまとめ、発表しました。

アピールは、厚生労働省の審議会で現在議論されている給付抑制等は、国のかかげる「新オレンジプラン」にも、「介護離職ゼロ」にも逆行し、介護保険制度の後退だけでなく崩壊の道につながるものと危惧している、と反発しています。

そしてアピールは、

一人でも多くの人が、私たちの思いに理解と賛同をしていただき、それぞれの立場で声をあげ、行動してくださるよう心から訴えます。
(アピール文書より)

と呼び掛けを行っています。

これまでの負担増の流れに対する家族会の対応

アピールによれば、2015年から16年にかけて実施された、一定以上所得者への利用料2割負担導入や、特別養護老人ホームなどの入所費用に対する補足給付の基準見直しを中心とした介護保険制度の改定によって、利用者や家族が厳しい介護生活を強いられている、としています。

また、家族の会が実施したアンケートでは、利用者負担が2倍にも跳ね上がっており、

これではもう生活が立ち行かないとの悲鳴が上がっています。
(アピール文書より)

とのことです。

さらに、社会保障審議会介護保険部会では、介護保険制度の 2018 年度改定に向け、さらなる給付抑制・負担増が提案されました。

そこで家族の会は8月31日に「認知症の人も家族も安心して暮らせるための要望書(2016年版)」を厚生労働大臣に提出しています。

なお支部代表者会議には、全都道府県の支部代表者をはじめ 200 名を超える会員が参加しました。

▼外部リンク
アピール文書(PDFファイル)

【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】

このページの
上へ戻る