京大、アルツハイマー病の神経毒性物質の形成と伝搬機構を解明
2019年3月22日
アルツハイマー病発症の初期過程に踏み込むことに成功
京都大学医学研究科、星美奈子・非常勤講師(神戸医療産業都市推進機構先端医療研究センター部長)らの研究グループは、アルツハイマー病の神経毒性物質の形成と伝搬機構を解明したと発表しました。
アミロイドβ(Aβ)はアルツハイマー病の原因といわれていますが、どこで産生されているか、どこで毒性を持つ凝集体に変わるのかは不明でした。本研究グループは、成熟神経細胞を用いた実験系を構築し調べた結果、アルツハイマー病の神経細胞死の原因として本研究グループがこれまでの研究で患者の脳から発見した毒性凝集体アミロスフェロイドが、特定の神経細胞で検出され、この毒性凝集体の蓄積に伴って神経細胞内での細胞内輸送が異常になることが示されました。
さらに、細胞のタンパク質の構造異常を見張り、異常タンパク質を壊す役割を持つプロテアソームの活性低下が、毒性凝集体の蓄積を起こすことを示し、これまで不明であったアルツハイマー病発症の初期過程に踏み込むことに成功しました。この研究成果により、将来的に新しいメカニズムによるアルツハイマー治療薬の開発が可能になると期待されます。
詳しい内容は下記外部リンクよりご覧下さい。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
アルツハイマー病の神経毒性物質の形成と伝搬機構を解明 -発症に繋がる新たなメカニズムを提案-
おすすめ記事リンク
- 【PR】治験参加者募集中!もの忘れなどのある高齢者でも、安心して使える睡眠治療薬の提供を目指して
- 11/28(木)「オンラインフレイル予防講座」防災編を開催(福岡市)
- 10/30(水)「オンラインフレイル予防講座」口腔編を開催(福岡市)
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「脳のスペックを最大化する食事」7/20発売
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「潜伏期間は20年。今なら間に合う 認知症は自分で防げる!」
- 広川慶裕医師の、認知症予防のことがよく分かる『認トレ®️ベーシック講座』開講!
- 知ると知らないじゃ大違い!民間介護保険って何?
- 酸化ストレスを減らすと認知症予防に!秘密はサプリメント
- ユッキー先生の認知症コラム第92回:あるべき姿の認知症ケア
- 認知症専門医による認知症疾患啓発イベントを開催
- ポイントは食生活にあった。認知機能維持に必要なのは・・・
- 認知症予防は40代から!摂ると差が出る栄養素とは。
- 山口先生のコラム「やさしい家族信託」第17回:Q&A 外出自粛で、認知機能の低下が心配。家族信託、遺言、後見、今できることが知りたい
- 岩田淳先生インタビュー:第8回 進むアルツハイマー遺伝子の研究