九州大、世界初、プロポリスの認知機能の向上効果を実証

2018年4月27日

プロポリスで認知症予防

九州大学大学院歯学研究院の武 洲准教授と倪 軍軍助教の研究グループは中国青海省人民病院との共同研究において、ブラジル産プロポリスがチベット高原に住む健常な高齢者の認知機能低下ならびに全身性炎症の改善効果をもたらすことを明らかにしました。

研究グループでは、ミツバチの産物であるプロポリスが炎症性因子産生を抑制すること、酸化ストレスによる神経細胞障害を保護することを近年の研究により見出しており、低酸素環境に住む高齢者の認知機能は著しく低下することから、チベット高原(海抜2,300メトール以上)において効果の検証を行が行われました。

チベット高原に住む平均72.8歳の高齢者60名に対し、プロポリスとブラセボを2群に分けて経口投与し、認識機能(MMSEを用いた)と全身性炎症を評価。結果として、「アジア系高齢者における全身性炎症の悪化に伴い認識機能が低下すること」、「プロポリス(12ヶ月以上)の摂取は全身性炎症を低下させるとともに認知低下を防ぐこと」が確認されました。

研究グループの武 州准教授は次のようにコメントしています。

継続が力になり、7年間にわたる天然物質であるプロポリスを用いた細胞レベルの研究成果がヒトで実証されました。持続的なプロポリスの摂取も認知症の予防に期待できそうです。

本研究は、日本学術振興会・科学研究費JP17K17093、山田養蜂場・みつばち研究助成基金、および中華人民共和国人力資源社会保障部の支援を受けました。研究成果は、2018年4月4日(水)付オランダの国際学術誌『Journal of Alzheimer’s disease』にオンライン掲載されました。

(画像はイメージです)

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九州大学、世界で初めてプロポリスの高齢者に対する認知機能の向上効果が判明~認知症の予防に期待~


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