認知症の大規模な追跡調査研究を設立、ウェブサイトを開設

2017年6月29日

全国8地域、1万人を対象にした認知症コホート研究

九州大学を中心とした8つの大学が、青森県弘前市や東京都荒川区、熊本県荒尾市など全国8地域の高齢者1万人からなる大規模な認知症コホート研究を設立。研究の詳細な内容を記したウェブサイトを開設しました。

コホート研究とは、大勢の人を長期間にわたって追跡調査し、病気や健康の原因と結果の関係を明確にする研究手法です。今回設立されたコホート研究は「健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究」と題され、最新の生命科学の研究手法と知見を融合させて、認知症の危険因子・防御因子や病態を明らかにすることを目的としています。

なぜコホート研究を行うのか

認知症の発症や予防に関しては、これまで国外での研究によりさまざまなことが明らかにされてきました。しかし、欧米人とは異なる遺伝や環境要因をもつ日本人では、認知症発症に関与する遺伝要因を含む危険因子の影響やパターンが異なる可能性があります。そのため、必要となるのが日本独自の地域高齢者を対象としたゲノムコホート研究です。この研究により、日本の認知症の危険因子・防御因子や病態を明らかにすることが重要だとしています。

今回の研究では、これまでに行われてきた認知症コホート研究で収集された臨床データや画像情報(頭部MRI検査)を統合。また、従来型の環境因子のコホート研究に、DNAの塊であるゲノムの分子情報などをまとめたオミックスに関する基礎研究の手法と知見を融合させて、認知症の病態解明を図ることを目的としています。

日本の高齢者の認知症は、2025年には約700万人に達すると見込まれています。この大規模なコホート研究によって、差し迫った国民的課題である認知症の成因の解明や、予防対策の確立、治療法の開発に新たな道が拓けることになるでしょう。

(画像はホームページより)

▼外部リンク
JPSC-AD「健康長寿社会の実現を目指した大規模認知症コホート研究」ホームページ


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