脳内に「やる気のスイッチ」を発見 意欲障がい治療法研究に

2017年2月16日

慶應大医学部と生理学教室などによる研究成果

慶應義塾大学と生理学研究所は、実験により、脳内における意欲障がいの原因部位を特定したと発表しました。

介護者の意欲も奪う意欲障がい

認知症や脳血管障がいのような脳の障がいがあると、意欲障がいが現れることが多いと言われています。充分な「やる気」がない状態では、効果的なリハビリを行えず、当事者のQOL向上に悪影響を与えるだけでなく、介護者の意欲を奪うことにもなりかねません。

脳損傷後の意欲障がいの治療法研究に

うつ病でも意欲障がいは起き、抗うつ剤が投与されますが、どのような仕組みで当事者の脳が意欲障がいを起こすのかがわかっておらず、治療薬の研究も困難になっていました。

この研究では、遺伝子を改変したマウスを用い、大脳基底核と呼ばれる脳の限られた領域が障がいを受けるだけで、意欲の維持が困難になることが判明。「やる気」を維持する脳部位が明らかになったのは初めてのことです。

この成果により、これまで着手できなかった脳損傷後の意欲障がい治療法研究への可能性が見えてきました。
(画像は慶應義塾大学のサイトより)

■参考サイト:脳内にある、やる気のスイッチを発見-意欲障がいの治療法探索が可能に-


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