カラダの中の厄介者、活性酸素を除去したい
栄養士がお伝えする、脳に有効な抗酸化成分レシピ

2016年3月31日 PR

この記事を読んでわかること

  • 一般的に認知症予防でよく聞かれる必要栄養素
  • 適性量の糖質摂取(エネルギー源の確保)
  • 神経伝達物質であるアセチルコリンの材料になるコリンの確保

本日のレシピ ソーセージとごろごろお野菜の豆乳チャウダー

本日のレシピ
ソーセージとごろごろお野菜の豆乳チャウダー

認知機能の低下を引き起こす?活性酸素とは一体何か?

最近、認知機能の低下に活性酸素が影響しているのでは、という説が聞かれるようになって来ました。そもそも、活性酸素とはどのようなものなのでしょうか。

私たちは、呼吸をすることで常に身体に酸素を取り入れています。取り入れた酸素は、主に摂取した栄養素を燃やし、エネルギーに変えることに使用していますが、このうちの2%は別の働きをする活性酸素になるといわれています。活性酸素は、通常ならば体内に侵入した細菌やウイルスの撃退、殺菌、消毒など、身体に良い働きをしてくれるものです。しかしながら、活性酸素は増えすぎてしまうと、身体に悪影響を及ぼすこともあるのです。

特に、脳は神経細胞が多いため、大量に酸素を消費し、エネルギーを生み出しています。その酸素消費量は、なんと全身の酸素消費量の20%を占めると言われています。そのため、活性酸素も多く発生してしまうのです。

活性酸素が多くなることで発生する脳の機能障害

では、その活性酸素は脳にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。活性酸素が主に影響するのが、細胞です。細胞膜を構成する主要成分であるリン脂質の中に、不飽和脂肪酸が多く含まれています。この不飽和脂肪酸に活性酸素が結びつくと、酸化して過酸化脂質というものになり、細胞の老化を引き起こすのです。よく、「体がさびる」と表現されることがありますね。鉄が酸化してさびるのに例えて、体内でも細胞が酸化されて身体がさびてしまう、という意味でこのような表現が使われるのです。

前述のとおり、脳では多くの酸素を消費しており、活性酸素を作り出す量も多いため、脳にある神経細胞は影響を受けやすく、機能障害が発生することもあるのです。例えば、「アルツハイマー型認知症」や「脳血管性認知症」なども、活性酸素が原因なのではないかと疑われています。

活性酸素は様々な要因で発生する

活性酸素は普通に生活していても代謝の過程で発生する話をしてきました。ですが、実は他にも様々な要因で活性酸素は発生すると言われています。ストレスを抱えている時には、ストレスを緩和させるホルモンを分泌する際に活性酸素が発生します。また、紫外線を浴びたり、喫煙をする際にも、有害物質から身体を守るために活性酸素が発生します。その他、過度な飲酒をした場合にはアルコールを分解する過程で活性酸素が発生しますし、激しい運動をするといつもより多くの酸素を吸うため、活性酸素が発生します。

抗酸化成分を積極的に取り入れたイチオシレシピ

では、このような活性酸素ですが、食事で除去のサポートをするとしたら、どのような成分を摂ったら良いのでしょうか。答えは抗酸化成分。ビタミンCやビタミンE、β-カロテンなどの抗酸化ビタミンと呼ばれるものがおすすめです。今回は、その抗酸化ビタミンを含んだイチオシのレシピを紹介します。「ソーセージとごろごろお野菜の豆乳チャウダー」です。今回使用した、ブロッコリーや、かぼちゃ、じゃがいも、にんじんなどは、ビタミンCやビタミンE、β-カロテンが特に豊富に含まれています。また、豆乳で仕上げているので、大豆に含まれているコリンも摂ることができるレシピです。

本日のレシピ

ソーセージとごろごろお野菜の豆乳チャウダー

●調理時間:約20分
●材料(2人分)

魚肉ソーセージ 1本(60g)
たまねぎ(中) 1/2個(100g)
にんじん(中) 1/4個(50g)
かぼちゃ(中) 1/16個(100g)
じゃがいも(中) 1/2個(50g)
ブロッコリー(中) 2房〜3房(50g)
にんにく(みじん切り) 1/2片(3g)
オリーブオイル 小さじ2(8g)
薄力粉 大さじ2(18g)
水 300ml
固形コンソメ 1個(5.3g)
豆乳 200ml
塩 少々
こしょう 少々

作り方
  • 1

    魚肉ソーセージ、たまねぎ、にんじん、かぼちゃ、じゃがいも、ブロッコリーをそれぞれ1㎝角の大きさに切る

  • 2

    鍋ににんにく、オリーブオイルを入れて火にかけ、香りがたってきたら、たまねぎと人参を入れ、炒める

  • 3

    しんなりしてきたら、薄力粉を加えて弱火で2〜3分焦げないように炒める

  • 4

    魚肉ソーセージ、かぼちゃ、じゃがいも、水、コンソメを加えて、野菜が柔らかくなるまで中火で5分ほど煮込む

  • 5

    ブロッコリー、豆乳を入れて弱火にかけ、ブロッコリーに火が通ったら塩、こしょうで味を整えて、器に盛りつけて出来上がり

この記事の執筆者

管理栄養士
平野信子

経歴
  • 東京農業大学卒業後、食品会社に勤務。病態別食品や栄養補助食品の普及に携わり、その後、結婚を機に退職。二児の母。
  • 管理栄養士、料理家としてレシピ開発、レシピ提供なども行っている。
  • 料理制作・監修『クックパッドダイエットてばかりダイエットレシピ』(宝島社)
保有資格
  • 管理栄養士
  • 食生活アドバイザー

併せて取りたい糖と大豆(コリン)

ここまで、認知症予防に関わる活性酸素についてお話ししてきました。抗酸化成分であるビタミンC、ビタミンE、β-カロテンを積極的に摂ることで、活性酸素除去につながります。しかし、このような抗酸化成分の作用もバランスの良い食事の基本があってこそ。特に脳のエネルギー源である、適度な糖質は控えすぎないことも大切です。

また、脳の神経伝達物質であるアセチルコリンの材料になるコリンを含む食品も、積極的に摂ることであたまの健康維持に繋がります。コリンは大豆などに多く含まれています。しかし、食品から一度に十分な量を摂ることは難しいので、こまめに意識して摂取していきたいものですね。

まとめ

普段の食事は、バランスの良い食事を基本とし、過度な糖質制限は控えましょう。抗酸化成分のビタミンCやビタミンE、β-カロテンを含む食品や、コリンを含む食品を積極的に摂取することで、あたまの健康維持にも繋がります。毎日、少しずつでもそれらを意識した食生活を送ってみてくださいね。

▼関連記事

【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】

このページの
上へ戻る