筑波大学、からだの死細胞を取り除く仕組みを解明
2017年11月29日
死細胞処理のメカニズムを明らかに
国立大学法人筑波大学 医学医療系(生命科学動物資源センター)濱田理人助教らは、白血球の一種であるマクロファージが死細胞の除去機能を発揮し、難病に指定される全身性の自己免疫疾患を抑制するにあたっては、遺伝子発現を調節するたんぱく質「MafB」が必須であることを明らかにしました。
人間の身体では1日に3,000億個の細胞が死んでいるといわれており、それら死んだ細胞をマクロファージが食べてくれることは分かっていましたが、そのメカニズムは不明でした。
治療法開発の基盤となることが期待される成果
研究グループでは、マクロファージの転写因子「MafB」に着目、MafBが、マクロファージにおいてC1q遺伝子を直接制御することでマクロファージによる死細胞貪食を促進させ、自己免疫疾患を抑制していることを明らかにしました。
また、マクロファージが暴走すると、自己免疫疾患、動脈硬化、がん、肥満、アルツハイマー病など様々な疾患が引き起こされることも解明されました。本研究により明らかにされた成果は、認知症を含む自己免疫疾患治療法の開発において、基盤となることが期待されます。
(画像はプレスリリースより)
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