思い出せない「アレアレ症候群」が増加、効果的な対策は
調査回答者の8割が物忘れの経験
株式会社ネオマーケティングが実施した記憶力に関する調査で、「人の名前や漢字が思い出せない」「今、何をしようとしたか思い出せない」といった物忘れの経験がある人は、回答者全体の約8割にのぼり、20代でも約7割が物忘れの経験があることが明らかになりました。
横浜新都市脳神経外科病院内科認知症診断センター部長の眞鍋雄太氏によると、こうした「イメージは頭の中に浮かぶのに、該当する言葉が出てこない」現象=「アレアレ症候群」は増加しているとのことです。
物忘れに効果的な記憶法
眞鍋氏によれば、記憶には3つの過程があり、第1行程は、眼、耳、鼻、口、皮膚といった感覚器から大脳に入ってきた状況や出来事、事物の名称を覚える「記銘」。第2行程は、記銘された対象を大脳に保存する「保持」。第3行程は、必要とされる内容を思い出す「想起」です。この3つの行程のいずれかで処理がうまくいかないと、「あれあれ?」と物忘れに陥るということです。
物忘れを回避するためには、記憶したい対象に興味関心を持ち、注意を集中すること。対象に物語性や強い感情を付随させて、大きな塊(チャンク)として記憶し、思い出すきっかけを増やすこと。また、対象を繰り返し憶えたり思い出したりすることで脳内の情報伝達を担うシナプスを増強することなどが効果的だとしています。
思い出す力をアップさせるおすすめの対策
上記の記憶法のほかに、思い出す力をアップさせる方法として、脳の血流を改善し機能向上の効果があるイチョウ葉エキスや、情報を伝達する神経細胞をしなやかにして、情報伝達力を向上させる効果があるDHAの摂取。パズルや塗り絵、ゲーム、折り紙など脳機能の低下を予防する脳トレーニング。ウォーキングや体操などの有酸素運動や、30分程度の速足が推奨されています。
ただし、物忘れの中には、認知症を含む脳神経系疾患、ホルモン疾患、うつ病などの精神疾患である場合があるため、物忘れが深刻だと思われる場合には早めに医療機関で受診することが肝心です。
2015年に世界に先駆けて超高齢化社会に突入した日本では、8年後の2025年には認知症患者数は約700万人にのぼり、65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症患者という事態になると推測されています。日常の物忘れをないがしろにせず、しっかりと対策を施すことで、認知症を予防できたり、発症を遅らせることができるかもしれません。
この調査と対策の詳細は、外部リンクよりご参照ください。
▼外部リンク
株式会社ネオマーケティング プレスリリース
タマ生化学株式会社 プレスリリース
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