認知症における徘徊の早期発見に役立つシステム実運用試験開始
認知症徘徊検出・発見/見守りシステム(仮称)の実運用を3社で実施
平成28年7月6日、認知症徘徊検出・発見/見守りシステム(仮称)の実運用試験を株式会社ツクイ及び、加藤電気株式会社とともに行うとアキレス株式会社が発表した。
なお、試験の実施期間は同年7月15日から2か月間行われる。
早期発見に焦点をおいたシステムの実用を目指して
認知的な症状を主だったそれとする認知症には、周辺症状の1つに徘徊がある。この徘徊は、認知症を抱える者が死亡してしまう要因ともなる一方で、早い段階での発見が叶えば生存した状態で保護することもできることは統計より明らかとされているのだ。
そうしたことを踏まえ、メールでの情報配信やネームタグの使用等様々な取り組みが現在なされてはいるが、そのいずれも捜索や発見をその主だった目当てとするものではない。
そこで、アキレスを含む3社は共に認知症を理由とする徘徊による失踪を早い段階で検出し、それにより早期での捜索及び発見を図るシステム、認知症徘徊検出・発見/見守りシステム(仮称)、を作り上げたのである。
そして今回、これの実用化に向け運用実験を行うこととなったのだ。
見守り体制の構築及び徘徊発生の早期検出・発見による生存発見率向上を図る
今回構築された本システムは、アキレスにより作られた徘徊対策用介護シューズに加藤電気による小型発信器が、装着されたものである。またこれに加え、ツクイデイサービス内に加藤電気のGEOフェンス型中継器SANアンテナを備え付けることで、常時の徘徊見守りが実現されるのだ。
これにより、万が一このシステムのシューズを履いている対象者が、見守りエリアである半径およそ10m~200mから出てしまった場合、メールにてその家族や介護職員等にその旨が通知される。
そのため、その段階で早期に捜索を開始することができるため、生存発見率の向上を図り得るのだ。
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