中鎖脂肪酸が記憶力低下を抑制する!食欲が落ちる季節におすすめの認知症予防レシピ
この記事を読んでわかること
- 脳のエネルギー不足がアルツハイマー型認知症の原因のひとつとなる理由
- 脳のエネルギー不足の解消にケトン体が役立つ仕組み
- 中鎖脂肪酸で脳が活性化するメカニズム
本日のレシピ 夏野菜と鶏ささみのさっぱり素麺
高齢者の4分の1が認知症!その中でも一番多いアルツハイマー病とは?
高齢者の増加にともない、国内の認知症患者数も年々増えています。2012年時点で、65歳以上の認知症患者は460万人以上、その予備軍である軽度認知障害(MCI)はおよそ400万人。これは、65歳以上の4人に1人を占める数になります。
心臓から送り出された血液は肺や小腸で酸素や栄養分を取り入れ、再び心臓に戻ります。その後、腸から取り入れられた栄養分や、肺から取り入れられた酸素は、心臓から全身の各細胞へと血液に乗って運ばれていきます。
国内の認知症の中で、もっとも多く発症が見られるのがアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)です。アルツハイマー型認知症とは、脳に異常なタンパク質が溜まり、神経細胞が壊れることで起こるとされている認知症で、脳が萎縮し、記憶力や認知機能の低下といった症状が現れます。
認知症の脳はエネルギー不足と言われている
近年の研究において、アルツハイマーが起こっている人の脳は、タンパク質の蓄積や萎縮が起きているだけでなく、脳自体がエネルギー不足に陥っている可能性があることがわかってきました。
脳がエネルギー不足になるとは、いったいどういうことなのでしょう。
通常、脳はブドウ糖をエネルギー源として活動しています。しかし、アルツハイマー型認知症の患者の脳は、ブドウ糖を取り込んだり利用したりといった機能に障害があり、健康な人に比べ、ブドウ糖をうまく利用できない状態になっているといわれています。
これが、いわゆる脳がエネルギー不足を起こしている状態であり、ブドウ糖を使えずエネルギー不足に陥ると、脳細胞は休眠し、機能不全となってしまうのです。
脳のエネルギー不足の解消にはケトン体がカギ
ブドウ糖を十分に取り込めないことで起こる脳のエネルギー不足。このエネルギー不足の解消に役立つとされているのが「ケトン体」です。
人間の身体は、普段は糖質をエネルギーとしていますが、エネルギー源となる糖質が不足すると、脂肪を分解させてエネルギーとして使用します。このときに肝臓でつくられるのがケトン体です。
脳細胞は、ブドウ糖とケトン体のいずれかだけをエネルギー源として利用できます。これはいわゆる、ガソリンと電気で動くハイブリッドエンジンのようなもの。ブドウ糖の取り込みに障害が出るアルツハイマー型認知症の場合、ケトン体の生産量を増やすことで、脳細胞へのエネルギー供給がまかなわれ、脳の機能低下が改善すると考えられているのです。
中鎖脂肪酸の摂取でケトン体が効率よくつくられる
脳のエネルギー不足を解消するケトン体を効率よくつくりだしてくれるのが、MCTオイルなどに含まれる「中鎖脂肪酸」です。中鎖脂肪酸は油の主成分となるもので、同じ脂肪酸の仲間である「長鎖脂肪酸」に比べ、およそ10倍も多くのケトン体をつくりだすとされています。
また、中鎖脂肪酸は直接門脈を経由して肝臓に運ばれて分解されるため、肝臓に入るまでにリンパ管や静脈を経由する長鎖脂肪酸よりもおよそ5倍も早く分解され、エネルギーになります。
このように、中鎖脂肪酸を摂ることで、ブドウ糖をうまく使えずにエネルギー不足となり休眠状態となっていた脳細胞が、中鎖脂肪酸が生み出すケトン体をエネルギー源として再び機能し始める可能性があることが指摘されています。現在も、脳機能の維持のために必要な中鎖脂肪酸の量や摂取方法などの研究が進められています。
中鎖脂肪酸油(MCTオイル)を使った、日常的に摂取しやすく夏にピッタリのレシピ
夏野菜と鶏ささみのさっぱり素麺
作り方
まとめ
夏野菜を使い、お酢を加えてさっぱり味に仕上げた、夏にぴったりの素麺です。
鶏ささみをめんつゆに入れたときに、重なっている部分があったらほぐすことで、しっかり予熱でも火が通ります。 最後にMCTオイルを加えることで、さっぱりし過ぎず、コクもアップして、満足感のある素麺メニューとなります。 中鎖脂肪酸と聞くと少し難しく感じられるかもしれませんが、レシピに一足しするだけで、簡単に摂ることができます。ぜひ今日から取り入れてみてください。
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