介護が虐待にならないために

この記事の目次
  1. 家族が陥りやすい思い
  2. 自分の親に限って認知症にはならない
  3. 出来ないのは自分を困らせようとしている
  4. 介護疲れからうつになる事も
  5. 虐待になってしまいやすい原因は?
  6. 認知症が脳の病気であるという理解が出来ていない
  7. 助けがない中、自分のキャパシティ以上の介護をしている場合
  8. 虐待にならない対応の仕方
  9. 怒る、否定は介護がし辛くなるだけ
  10. 皆が同じ対応が出来るように
  11. 虐待にならない為の改善策
  12. 介護の悩みを1人で抱え込まない
  13. 家族で介護を相談出来るように
  14. 余裕のあるタイムスケジュールに
  15. ストレスが溜まる前に制度を利用
  16. 介護は長い目でみましょう

家族が陥りやすい思い

自分の親に限って認知症にはならない

とてもしっかりしていて頼りになっていた母親や父親が、物忘れをしたり、辻褄の合わない事を言い張るようになっても、自分の親に限って認知症になんてなる訳ないと、受診が遅れるケースがあります。 またお嫁さんが異常に気付き、ご主人に「お母さん(お父さん)が変よ」と言っても、自分の親をバカにしたと逆に怒られたというケースもあります。

出来ないのは自分を困らせようとしている

認知症だと診断された後では、なぜこんな事が出来ないんだと、些細な事でも暴力を振るってしまったり、認知症になる前にあった嫁姑の軋轢から、自分を困らせようとしているんだと、怒って無理強いをしてしまっているケースも見られます。でも、これらは稀なケースではなく、介護をしている人は虐待をしていると気付いていません。

介護疲れからうつになる事も

怒らない対応をしなければいけないとわかっていて、努力されている家族は多いです。でも認知症が進んで、徘徊や介護拒否、暴力などが見られるようになると、否定しない怒らない対応が難しくなる場合も出てきてしまいます。

仕事でほとんど介護に関わらないご主人が、奥さんから介護が大変だと聞いてもそんなはずはないと、奥さんに対して暴言を吐いたりするケースもあり、家族の中で誰かが一人で介護をしているような状態では、介護の大変さを誰にもわかってもらえず、また怒りたくないのに怒ってしまった自責の念などで、抱えるストレスが大きくなり、介護疲れからうつになってしまう場合もあります。


虐待になってしまいやすい原因は?

認知症が脳の病気であるという理解が出来ていない

認知症は脳の細胞が壊れていく病気で、ご本人ではどうする事も出来ないと言う事を、理解されていないケースが多くみられます。また頭ではわかっていても、それを受け入れられていない場合もあります。

認知症では一気に悪くなる事は少なく、一進一退を繰り返しながら進行するものもあります。出来る時があるので、本当は出来るのにしないのではないかと思ってしまうのです。

認知症でなく若い人でも、腕や足を骨折したら動かせません。また腕や足を動かせとは言わないと思います。それははっきり目に見えているからではないでしょうか。認知症が理解しにくいのは、目では見えにくい脳の病気だからでもあります。

助けがない中、自分のキャパシティ以上の介護をしている場合

また忙しくて時間がない時や疲れている時に、介護拒否や暴言、暴力が見られる事で、イライラし、無理強いになったりする場合があります。家族の中で1人介護をしている場合や、介護施設でも、対応困難なケースが続いた時などに見られる場合があります。自分のキャパシティを超えてしまっているのです。

虐待にならない対応の仕方

怒る、否定は介護がし辛くなるだけ

実際介護をしている家族が、認知症の介護のコツが書いてあるものを見ても、怒らない、否定しないなどとしか書かれていないと、言葉で言うのは簡単だ、大変さをわかってもらえないと、感じるかもしれません。

しかし怒らない、否定しない介護は必要なのです。怒っても善し悪しの判断が出来なくなっていれば、反省にはならず、ただ怒られて怖い思いをしただけとなり、否定は自分の言っている事を信じてもらえない、と思うだけなのです。

この為、家の居心地が悪くなり家から出てしまう、または介護拒否になる事もあります。余計に介護がし辛いようになってしまうだけなのです。

皆が同じ対応が出来るように

施設でもそうですが、介護をする人間が皆同じ対応が出来るようにしましょう。人によって介護の仕方が違うのは、ご本人にとって戸惑う元になります。

家庭では1人で介護している場合、その人がいなかったら誰も対応が出来ないと言う場合もあります。家族もどうすればよいか混乱しますが、ご本人が一番混乱してしまいます。誰か1人に介護を任せず、皆で協力し合えるようにしてください。

虐待にならない為の改善策

介護の悩みを1人で抱え込まない

認知症の方の介護は、その人を見ながら変える必要があり、対応を勉強しそれを仕事としている介護職員でも難しいものです。

また介護職員は、仕事であると割り切る事も出来ますが、家族ではそう簡単に割り切れないのが普通です。 言葉で言うほど簡単なものではない事は、介護をする人間なら理解出来ています。ですから、誰にもわかってもらえないと、一人で抱え込まないでください。


家族で介護を相談出来るように

家庭ではお嫁さんや娘さんが1人介護をしている場合が多く、ご主人は仕事で介護する時間がないなどの理由で、ご本人の状態が良く分かっていない場合もあります。

しかし家庭で1人介護をするという状態から脱出する為にも、1度1日ご主人に介護を任せて、今どんな状態なのか知っておいてもらいましょう。そして、対応が難しいと思えば相談し合えるようになってください。

余裕のあるタイムスケジュールに

まれに介護施設などで、虐待が発生してしまう場合があります。このような際は、時間に追われる無理なタイムスケジュールになっていないか考えましょう。ディスカッションをする時間もないという状態になっていませんか?

認知症の方は症状が進み対応が難しくなると、時間を取られるものです。今までは充分余裕であったタイムスケジュールも、現場の声でどんどん変えていく必要があります。

ストレスが溜まる前に制度を利用

介護保険制度が始まる前までは、老人施設は町外れにある事が多く、介護施設を利用すると、親を捨てたと親戚から非難される為に、辛くても家で介護をしていた家族が多くありました。

しかし介護保険が始まってからは、老人施設は便利の良い街の真ん中に建てられる事もあり、入所だけでなく、デイサービスやショートステイなどの利用もしやすくなりました。

ストレスが溜まって虐待やうつになってしまう前に、上手く制度を利用して、負担を減らしましょう。預けたりする事で負い目を感じず、ご本人にも刺激になって良いと考えてみてください。


介護は長い目でみましょう

認知症を患ってもお元気で長く過ごされる人は多いです。介護の負担を減らす事が出来るよう、ケアマネージャーや、市や県の介護相談室などに相談しながら、自分ひとりで背負い込まず、上手く認知症という病気と付き合えるようにしましょう。


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