認知症による影響認められ執行猶予期間での万引き再犯に対し猶予判決

2016年4月19日

認知症影響認め神戸地裁執行猶予期間における万引き再犯に猶予判決

平成28年4月12日、窃盗罪による執行猶予期間中に万引きを再犯した女性に対し、神戸地裁は認知症による影響を認め女性被告に対し、懲役1年と保護観察付きの執行猶予5年を言い渡した。

前頭側頭型認知症による影響を鑑みての判決

女性は過去2回、万引きで執行猶予や罰金刑を受けており家族からのすすめにより受診、前頭側頭型認知症の診断を受けている。

そして今回、リンゴ等5つを盗んだとして現行犯で逮捕され窃盗罪として起訴された。

だが犯行時における手口の単純さまた、医師からの前頭側頭型認知症の影響により衝動を抑制しにくい状態だったとの証言等を踏まえ、治療による社会的更正を期待できるとして今回の判決に至ったのである。

なお、検察側は周囲を確認後の犯行等と病的な行動とまで言えないと主張したが、神戸地裁はこれを退けている。

前頭側頭型認知症とは

前頭側頭型認知症とは、脳の一部萎縮により引き起こされる認知症の1つで、これにより行動や感情が抑制しにくくなってしまう。

このことから、反社会的な行動へと結びついてしまうこともあるのだ。

▼関連記事
前頭側頭型認知症(FTD)の症状の詳細はこちら

▼外部リンク
神戸地裁


このページの
上へ戻る