現場が選び始めた保険外サービス「介護美容」の真価
施設導入数13倍。2026年、美容は介護現場の“インフラ”へ
高齢者の「生きる意欲」を引き出す取り組みとして、近年、保険外サービスの「介護美容(ケアビューティー)」が介護現場で定着し始めています。導入施設数は2021年比で約13倍に拡大しました。
高齢者向け美容の専門スクール「介護美容研究所」を運営する株式会社ミライプロジェクト(東京都渋谷区)は、1月25日の美容記念日に合わせ、全国の介護現場で実際に起きている介護美容による変化を発表しました。あわせて、こうした動きを介護の「標準的な選択肢」として広げていくための“次の一手”として、一般社団法人の設立についてもお知らせします。
なぜ今、「美容」が介護現場の“インフラ”として注目されているのか
介護美容が注目されている理由は、単なる「おしゃれ」ではありません。介護拒否、職員の疲弊、施設運営の不安定化といった、介護現場が抱える複合的な課題の連鎖を緩和する手段として機能し始めている点にあります。
「介護拒否」を和らげる心理的アプローチ:
身だしなみへの無関心から生じる意欲低下や介護拒否は、スタッフの精神的負担を増大させ、離職の一因となります。介護美容を行うことで「自分はどうありたいか」という自律心を高齢者に呼び覚まし、介助をスムーズにする「現場の潤滑油」として機能します。
「選ばれる施設」につながる経営面での効果:
介護保険内サービスのみでは差別化が難しい中、介護美容の導入は、入居検討者や家族への新たな判断材料となっています。実際に、導入から半年で稼働率が約80%から約90%に改善した事例もあり、ケアの質と経営の安定を両立する取り組みとして注目されています。
現場で起きている「心身の再起動」と「関係性の再接続」
全国の導入施設からは、美容をきっかけとした個人の変化が、施設全体の雰囲気や関係性に波及しているという声が多く寄せられています。
心身への影響:自ら動く「意欲」の再燃:
普段はベッドで過ごす時間の長い利用者が、ネイルの施術日には「この日のために頑張って起きたい」と自ら話し、身支度を整えるといった生活行動の変化が見られます。美容による身体への心地よい刺激は、自己肯定感を引き出し、リハビリやADL(日常生活動作)向上への意欲を再点火させます。
関係性の変化:孤独を解消する「コミュニケーション・ハブ」:
施術後、利用者同士が互いの姿を褒め合い、会話が生まれる光景は施設内の孤立を防ぎます。また、生き生きとした表情の写真を家族に送ることで、疎遠だった面会が再開されるなど、美容が「家族関係の再接続」のきっかけとなっています。
2026年の展望:一般社団法人「日本介護美容協会」の始動
これまで各施設や個人の努力に依存していた介護美容を、日本の介護の「標準」にするため、2026年4月、一般社団法人「日本介護美容協会」が設立されます。
【主要活動】
1 業界標準の策定:安全で効果的なサービス提供のためのガイドライン策定。
2 専門職能の確立:「ケアビューティスト」の資格認証制度による人材育成とマッチング支援。
3 エビデンスの構築:美容が認知症の周辺症状やADLに与える影響を数値化・体系化。
2026年、美容は介護現場におけるケアの質を底上げする存在へ。私たちは、保険外サービスだからこそできる柔軟なアプローチで、超高齢社会における新たなケアの選択肢を広げていきます。
※写真はプレスリリースより
▼外部リンク
【1月25日 美容記念日】施設導入数13倍。2026年、美容は介護現場の“インフラ”へ
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