エーザイ社、共同開発のアルツハイマー病新薬が米FDA承認を取得
根本治療薬として初の承認
エーザイ株式会社(東京都文京区)は、米バイオジェン社と共同で開発したアルツハイマー病治療薬「ADUHELM」(一般名:「アデュカヌマブ」)が、米国食品医薬品局(FDA)より、脳内のアミロイドβプラークを減少させる、アルツハイマー病の病理に作用する初めてかつ唯一の治療薬として、迅速承認されたと発表しました。
7日のFDA発表によれば、アルツハイマー病の治療薬承認は2003年以来18年ぶりであり、アミロイドβプラークを減少させる治療薬としては、初の承認となりました。「この疾患の基本的な病態生理を対象とした最初の治療法です。」
今回の承認は、病気に苦しむ患者により早くアクセスを提供する「迅速承認」により承認されており、追加の臨床試験を行うことが 求められています。治験で臨床的利益が確認できなかった場合、FDAはその薬の承認を取り下げる手続きを開始することができます。 両社は、これにともない、「迅速承認の一環として、臨床的有用性を検証するAD患者を対象とした対照試験を実施する。」としています。
臨床試験においてアミロイドβプラークを59~71%減少
今回の承認に至った有効性は、アミロイドの蓄積が確認されたADの初期段階(軽度認知障害および軽度認知症)の患者を対象とした2つの臨床第Ⅲ相試験;EMERGE(試験1)、ENGAGE(試験2)で評価されました。また効果はプラセボ対照無作為化二重盲検用量設定第Ⅰb相試験であるPRIME(試験3)においても評価されました。
これらの試験において、ADUHELMは、一貫してアミロイドβプラークの減少に対する用量依存的かつ投与期間依存的な効果(ENGAGE試験では59%の減少[p<0.0001]、EMERGE試験では71%の減少[p<0.0001]、PRIME試験では61%の減少[p<0.0001])を示しました。
詳しくは以下のエーザイ社プレスリリース及びFDA発表をご覧下さい。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
ADUHELM™(アデュカヌマブ) アルツハイマー病の病理に作用する初めてかつ唯一の治療薬として米国FDAより迅速承認を取得
米国FDAによる発表
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