記憶のアート『エターナルストーリー』、横浜にて開催

2019年11月13日

独自の技法で「記憶の在り方」を表現

横浜みなとみらいにある象の鼻パークにある「象の鼻テラス」において、ポート・ジャーニー・プロジェクト 横浜⇄高雄、山本アンディ彩果 帰国展「永恆的故事 ─エターナルストーリー」が開催中です。開催期間は10月28日(月)〜11月17日(日)。一部プログラムは12月25日(水)まで展示されます。入場無料。

山本アンディ彩果さんは、神奈川県出身のアーティスト。認知症の祖父と二人で暮らした事をきっかけに「砂糖漬け」の技法を使った「記憶の在り方」について考察する作品を制作しています。

認知症の祖父との生活きっかけ

山本さんは、失ってゆく記憶をとどめようとする行為と、果物などを美しいままに保存する砂糖漬けという技法の類似性に着目し、作品制作を通して記憶についての考察を行っています。彼女が砂糖漬けという手法で作品をつくり始めたきっかけは、認知症の祖父との二人暮らしでした。

一瞬前の出来事ですらすぐに忘れてしまう祖父を前に、記憶が消えたり曖昧になることはまるでフィクションのようだと思えてきたと語る彼女は、おとぎ話(=フィクション)の本を砂糖漬けにしていく作品『エターナルストーリー』を発表しはじめました。刻々と溶けていってしまう儚い保存方法を用いることで、どうしても忘れていってしまう記憶に対する自覚と、それと同時に記憶が永遠に残ることを願う思いの両面を表しています。

ポート・ジャーニー・プロジェクトとは、2011年に横浜とメルボルン(オーストラリア)の交流からスタートし、恊働可能な施設や団体、およびそれらが属する市政府関係者と協議をかさね、今日的かつ持続可能な文化サポートの仕組みづくりです。

アクセス:みなとみらい線「日本大通り駅」出口1より徒歩約3分、出口2より徒歩約5分
〒231-0002 横浜市中区海岸通1丁目
TEL: 045-661-0602 / FAX: 045-661-0603
象の鼻テラス開館時間 :10:00-18:00
入場無料・年中無休
※開館日時は都合により変更する場合があります。
企画運営:スパイラル/株式会社ワコールアートセンター

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
忘れゆく旅の記憶をとどめる ̶高雄での滞在制作を終え、砂糖漬けにした本の作品『エターナルストーリー』を横浜・象の鼻テラスにて展示


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