創薬支援用iPS細胞由来分化細胞「アイセル ミクログリア」新発売

2019年1月18日

新薬開発の効率化に貢献

富士フイルム株式会社(東京都港区)の米国子会社で、iPS細胞の開発・製造のリーディングカンパニーであるFUJIFILM Cellular Dynamics, Inc.(フジフイルム・セルラー・ダイナミクス社)は、創薬支援用iPS細胞由来分化細胞「iCell® Microglia」を、1月下旬より富士フイルム和光純薬株式会社を通じて発売します。

「iCell® Microglia」は、ヒトiPS細胞を、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの神経疾患の発症に関与することが知られているミクログリア細胞に分化誘導した創薬支援用iPS細胞由来分化細胞です。この細胞を用いることで、ヒト生体における中枢神経系に近い環境で新たな評価方法を構築できるため、新薬の研究開発の効率化に大きく貢献します。

現在、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの神経疾患の多くは、原因を特定できておらず、根本治療薬の創出が非常に困難となっています。このような中、脳や脊髄に存在する免疫細胞で、死んだ神経細胞や脳内に集積したアミロイドβを貪食したり、傷ついた神経細胞の再生を促したりするなどの免疫機能を持つミクログリア細胞は、神経疾患の発症時に、変性した神経細胞の周囲に集積したり、異常活性を起こしたりすることが知られており、神経疾患領域の新薬開発における有望なターゲットとして注目が集まっています。

富士フイルムをはじめ、株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングや富士フイルム和光純薬、FUJIFILM Irvine Scientific, Inc.などの富士フイルムのグループ会社は、それぞれの技術・ノウハウを活用することで、再生医療の産業化に貢献していくとしています。

(画像はイメージです)

▼外部リンク
アルツハイマー型認知症などの神経疾患領域において、ヒト生体に近い環境で新薬の評価が可能  創薬支援用iPS細胞由来分化細胞「iCell(R) Microglia(アイセル ミクログリア)」新発売


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