『ペコロスの母』を演じた女優赤木春恵さん「自らの介護体験」を語る

2014年12月10日

「ペコロスの母」好演の赤木春恵さん

介護施設紹介事業「あいらいふ入居相談室」を運営する株式会社ザップ発行の介護情報誌『あいらいふ』12月号において、映画『ペコロスの母に会いに行く』で認知症の母親役を演じた赤木春恵さんが、表紙を飾っている。

2013年11月に全国公開された『ペコロスの母に会いに行く』は、認知症の母親を抱える家族の日常を、シリアスでありながらユーモラスに描いており、評判をよんだ。

赤木さんは、「あいらいふ」の巻頭インタビューの中で、映画で演じた認知症の母親像と重ねながら、自らの介護体験について語っている。

岡野雄一著『ペコロスの母に会いに行く』

映画『ペコロスの母に会いに行く』の原作となったのは、家族を4コマ漫画風に描いた岡野雄一氏の自費制作本。長崎で話題となり、2012年、西日本新聞社から新作やエッセーを加えて刊行された。

認知症でグループホームに入所している89歳の母に、62歳の息子である著者が会いに行く。父は亡くなっている。生前決してよいところばかりではなかった父について、母が語る場面がある。

「さっき、父ちゃんが 訪ねて来なったばい なあユウイチ 私(うち)がボケたけん 父ちゃんが 現れたとなら ボケるとも 悪か事ばかりじゃ なかかもしれん」

長崎弁とあいまったほのぼのとした情感が何ともいえず、認知症と向き合うことが、このような穏やかな時間ばかりではないことをわかっていても、読者や観客はどこか救われたような暖かい思いを胸にする。

『ボケて幸せな生き方』

「ペコロスの母」はベストセラーとなりシリーズ化されている。今回、「『ペコロスの母』に学ぶ」と題して、小学館新書より『ボケて幸せな生き方』が12月1日に刊行された。

著者岡野氏は、「忘れることは悪いことばかりじゃない」「いい思い出だけが残る」「本来の自分に戻れる」「穏やかに最期を迎えられる」といった認知症のポジティブな側面を紹介。明るい認知症との付き合い方を伝授する著書である。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
株式会社ザップ「あいらいふ」(PR TIMES)映画
『ペコロスの母に会いに行く』公式HP
「ボケて幸せな生き方」小学館新書案内
「ペコロスの母に会いに行く」西日本新聞社


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