アミロイドβに特異的な抗体による診断キット発売

2016年11月18日

毒性アミロイドβに指向性を持つELISAキット販売開始

2016年11月8日毒性アミロイドβ42への抗体による、診断キットELISAキットを同年11月下旬販売すると、株式会社免疫生物研究所が発表しました。

なお、今回発売されるキットは毒性を有する分子への特異性を持つという意味で世界初となる、研究用試薬です。

また免疫生物研究所と当該製品の開発に当たったのは、京都大学農学研究科入江一浩教授及び千葉大学大学院清水孝彦准教授、そして京都府立医科大学大学院医学研究科徳田隆彦医学研究教授ら研究グループです。

アルツハイマーの原因とされているアミロイドベータの構造に着目して

現在、アルツハイマー病における治療は根治的なものではなく、その進行速度を遅らせるものとなります。そのため、現段階でのアルツハイマーへの対応策としては早期での鑑別診断及び、これによる治療開始が有効となるのです。

しかしその一方で、アルツハイマーの診断で現在有力とされているのは問診や質問及び画像検査であり、ある程度進行しないと検査結果として表れにくい実状があります。

そこで今回免疫生物研究所は、研究グループと共にアミロイドベータの構造に着目した当該キットを製作したのです。

毒性アミロイドベータに特異的な抗体による検出キット

今回発売されるキットの特徴は、実際のアミロイドベータの22番目及び23番目の、構造を模したものを抗原とする24B3という抗体が用いられている点にあります。

これにより、脳神経にとって有害なアミロイドベータ分子にのみ特異的に反応し、従来よりも早期で正確なアルツハイマー病の鑑別を目指すのです。

▼外部リンク
アルツハイマー病特有の毒性アミロイドβに特異的なELISA測定系の販売開始に関するお知らせ


このページの
上へ戻る