岸本葉子 認知症介護と自身の生活をエッセイに綴る

2016年7月26日

90歳の父を見送った岸本葉子さん

7月16日、エッセイストの岸本葉子さんによるエッセイ集「週末介護」が発売された。この新著は著者らによる認知症を患った父の介護体験と、90歳の父を見送った時、そして、その後の体験と思いが綴られている。

著者や家族の介護体験記

岸本葉子さんは1961年、神奈川県の生まれ。1984年に東京大学教養学部教養学科を卒業した後、生命保険会社に就職し、翌年、その就職活動の体験を綴った「クリスタルはきらいよ -女子大生の就職活動日記-」を発表、1986年にはこの作品が「冷たい夏 女子大生就職活動日記」としてドラマ化、フジテレビ系で放送された。

その後、保険会社を退職、本格的なエッセイストとしての文筆活動を開始する。著作には「ちょっと古びたものが好き」「パソコン学んでe患者」などがあり、2003年には自身の虫垂がんの闘病記である「がんから始まる」を発表している。また、俳句に関する著作、連載がある彼女はNHKEテレ「NHK俳句」の司会者も務めている。

「週末介護」では、自宅近くに借りたマンションでの著者のほか、家族による介護の体験が綴られている。その中で介護と仕事との両立、変わっていく親に対する思い、見送った後の虚無感と独特の自由な感覚についてなどが記されている。この新著は四六判、320ページ、1500円(税別)で発売中となっている。

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週末介護

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