抗生物質リファンピシンに認知症の予防効果を確認
2016年4月15日
認知症の予防に抗生物質リファンピシンが有効と確認
平成28年3月29日、認知症の予防薬として結核等にて用いられている、抗生物質リファンピシンに有効性が確認された。
なお今回の発見は世界初であり、医学研究科脳神経科学富山孝美准教授らほか富山大学と金沢大学そして、アメリカノースウェスタン大学との共同で行われた。
認知症の原因物質形成を抑制
今回とられた実験方法は、意図的にアルツハイマー病や前頭側頭型認知症にさせたモデルマウスに、1か月の間リファンピシンを経口により投与しその効果を見るといったものである。
これによると、認知症患者脳内で形成されるオリゴマーの減少及びシナプスの回復そしてこれに伴う記憶障害の改善が見られた。
そして、こうしたことから抗生物質リファンピシンには、アルツハイマー型やレビ-小体型認知症そして前頭側頭型認知症といった、認知症の原因物質であるタウ・アミロイドβ・αシヌクレインの形成を、広く抑制するとされたのである。
実用されている薬であるため安全性や価格また内服可能性等もクリア
また、抗生物質リファンピシンは現在ハンセン病や結核に対して、用いられている医薬品である。
そのため予防薬としてクリアすべき条件である、副作用等の安全性や内服可能性また価格の手ごろさ等も、古くから存在するものであることから既にクリアされていると言えるのだ。
▼関連記事
認知症の薬
▼外部リンク
既存医薬品リファンピシンに広い認知症予防効果を確認
【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】
- 【PR】治験参加者募集中!もの忘れなどのある高齢者でも、安心して使える睡眠治療薬の提供を目指して
- 11/28(木)「オンラインフレイル予防講座」防災編を開催(福岡市)
- 10/30(水)「オンラインフレイル予防講座」口腔編を開催(福岡市)
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「脳のスペックを最大化する食事」7/20発売
- 認知症予防医/広川慶裕医師の新刊「潜伏期間は20年。今なら間に合う 認知症は自分で防げる!」
- 広川慶裕医師の、認知症予防のことがよく分かる『認トレ®️ベーシック講座』開講!
- 知ると知らないじゃ大違い!民間介護保険って何?
- 酸化ストレスを減らすと認知症予防に!秘密はサプリメント
- ユッキー先生の認知症コラム第92回:あるべき姿の認知症ケア
- 認知症専門医による認知症疾患啓発イベントを開催
- ポイントは食生活にあった。認知機能維持に必要なのは・・・
- 認知症予防は40代から!摂ると差が出る栄養素とは。
- 山口先生のコラム「やさしい家族信託」第17回:Q&A 外出自粛で、認知機能の低下が心配。家族信託、遺言、後見、今できることが知りたい
- 【広川先生監修】5分で分かる認知機能チェック(無料)はこちら
- 認知症は予防できるの?
- 認知症の種類とその詳細はこちら