理想の認知症介護とは?徹底取材で解き明かす一冊!
認知症患者と家族が求める理想的な治療や介護を徹底取材
高齢化が進む日本では、認知症は社会問題になるとともに既に身近な問題となっている。認知症患者とそれを介護する家族にとって、理想的な治療や介護、そして支援とは?そういった介護の理想の姿を徹底した取材により解き明かしていく1冊「認知症とともに生きる」が幻冬舎より発売されている。
空回りする政府の認知症対策
認知症は2025年には高齢者の5人に1人がなると言われている中、政府が2015年に、認知症対策として「認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で、自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す」とし策定した「新オレンジプラン」。
しかし現実は病院や介護施設などで働く、スタッフの教育不足とそもそもの人材不足、また患者や家族への啓蒙活動の不足で、目論み通りの軌道に乗るまでに至っていない。
政府の対策は介護に携わる人達の現実とは必ずしも即したものでは無いと言え、患者と家族の暮らしが犠牲にされている。
奈良県のとある病院で取り組まれる希望を繋ぐ介護
そんな中、奈良県のハートランドホスピタルグループでは20年以上前から、患者や介護する家族が満足できる治療を提供し、患者の尊厳を守りつつ介護負担ゼロにする取り組みが実践されている。
そこでの医療と介護が患者や家族と繋がり、相互に助け合うことで心豊かに生きる、患者と家族の姿や暮らしぶりが、現地取材によって明らかにされる。すべての認知症患者と多くの不安を抱えたまま介護に携わる家族にとって、希望となるべき1冊と言える。
介護問題に向き合い活動を続けるルポライターがおくる1冊
著者である山村基毅氏は、インタビューをベースとしたルポルタージュを執筆し、『ルポ 介護独身』『戦争拒否―11人の日本人』などの著書があるが、著者自身も介護問題に向き合い活動を続けるルポライターである。
今後の介護には、自治体との連係や人材育成そして認知症のトータルケアを、ハートランドで行われている認知症介護サービスを通して知って貰いたいとの思いからこの書籍作りがはじまっている。
(画像は認知症とともに生きるより)
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幻冬舎「認知症とともに生きる」
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