平成26年 認知症行方不明者の届け出状況 2年連続1万人超
2015年7月7日
前年より4.5%増加
警察庁生活安全局生活安全企画課は、6月25日、「平成26年中における行方不明者の状況」を発表した。
それによると、平成26年に認知症が原因で行方不明になったとして家族らから警察に届けられたのは1万783人。うち男性6130人、女性4653人。前年より461人(4.5%増)多く、2年連続で1万人を超えていることがわかった。
昨年末までに所在が確認できたのは1万615人で、全体の98.4%、行方がわからず未確認の人は168人。
2年以上かかって確認された人、73人
さらに25年までの届け出をふくめると、昨年中に所在確認できたのは1万848人。そのうち、届け出たその日に確認できたのは65.4%の7091人、1週間以内にみつかったのは97.2%の1万539人だった。
確認された人のうち、警察が発見して保護した人が6427人、自宅に戻るなどで保護された人が3610人。429人はすでに死亡していた。中には、所在確認までに2年以上かかった人が73人いたという。
情報の開示を願う家族ら
都道府県別では、大阪が最も行方不明の届け出が多く1921人、次いで兵庫の1207人、愛知の894人、京都の444人と続くが、大阪・兵庫での行方不明者の届け出が群を抜いて多かった。東京都は253人。
警察庁では、昨年11月までに、保護された身元不明者の情報を記載した台帳を、全国で閲覧できる体制を整えた。しかし個人情報保護の理由で閲覧に慎重な姿勢を見せる自治体が多く、台帳が活用されていないのが現状。
京都市の「認知症の人と家族の会」代表の高見国生氏は、
「一刻も早く発見してほしいというのが家族の願い。自治体は必要な情報を開示してほしい」(引用:日本経済新聞)
と話しているという。
▼外部リンク
警察庁「平成26年中における行方不明者の状況」
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