「安心介護」介護家族への見守りサービスに関する実態調査
独居高齢者の増加によりニーズ上昇、不在時の事故対応等を期待
株式会社エス・エム・エス(東京都港区)は、同社の提供する、介護で悩む人向けコミュニティ「安心介護」(URL:https://i.ansinkaigo.jp/)において、安心介護会員500名を対象に、「見守りサービスに関する実態調査」を実施しました。
主な調査結果
【見守りサービスについては全体の48.6%が「関心がある」と回答】
被介護者と介護家族の居住形態別の調査では、同居の場合は48.6%、別居の場合は56.6%、施設介護の場合は40.4%が「関心がある」と回答しました。
【見守りについて全体の36.2%が「悩みあり」と回答】
被介護者と介護家族の居住形態別の調査では、同居の場合は46.2%、別居の場合は47.0%、施設介護の場合は14.3%が「悩みあり」と回答。同居・別居での介護は見守りへの悩みが多い傾向にあることがわかりました。
【見守りサービスの利用率は5.0%。過去利用を含んでも11.6%】
見守りサービスについての関心は全体の約半数程度であるものの、利用には結びついていない様子が伺えます。
【利用したことがない、もしくは利用を取りやめた理由は、「見守りサービスがどのようなものかよくわからないから(31.0%)」、「金銭的な負担がかかるから(28.2%)」が上位】
サービス内容の認知や金銭的な負担に課題があることがわかりました。
【見守りサービスの利用理由は「自宅で転倒・急な体調不良などの事故がありそれがきっかけで導入した(34.0%)」が最多、次いで「ケアマネジャーから勧められた(24.0%)」、「介護保険対象サービスの利用だけでは不安だった(22.0%)」が上位】
被介護者に何か起きる前の予防的な観点で利用しているというよりは、事故等を受けてその再発防止や対処のために導入することが多いことが示唆されました。
【サービス利用経験者(※1)の月額費用は「0~300円(24.1%)」が最多。次いで501~1,000円、3,001~5,000円がそれぞれ13.8%】
サービス利用検討者の検討金額は「1,001~2,000円(29.4%)」が最多。次いで「501~1,000円」と「3,001~5,000円」がそれぞれ23.5%だった。
【現在利用しているサービスは、被介護者本人が自発的に通報する「緊急時通報型」が19.0%で最多】
次いで映像・画像などで見守る「カメラ型(17.2%)」、赤外線センサー、電気ポットや冷蔵庫など家電連動型を含む「センサー型(15.5%)」が上位。自治体や行政、郵便局や電気・ガス・水道関連会社などが訪問する「訪問型」や食事宅配などの「宅配型」は10.3%と、他者が自宅を訪問するサービスは利用率がやや低い傾向となりました。
コメント(抜粋)
①利用したことがない、または利用を取りやめた理由について
・認知症で正しく利用できなくなったから
・被介護者本人が使えないから
・安全性や利用者の理解度に不安
・まだそこまでは…と思う部分もある
・必要かどうかわからない
②利用しようと思った理由について
・電話だけでは確認しづらい部分もあり導入した
・転倒して救急車を呼ぶ可能性があると思ったので
・急な時に連絡が取れない
③あったら利用したいと思うサービスについて
・見守られる側が負担にならずにさりげなく使える見守りサービス。月々の負担額や初期費用が抑えられたサービス
・介護保険が適応となるようなサービス
・認知症であっても使いやすいサービス
・家族の負担が少なくなるもの
・話し相手になりながらの訪問型
・職員というより友達という感覚で見守りをしてくれる
・ポストにセンサーがついていて触れたらカメラが作動するのが良いかなと思います
・水分補給確認ができればと思ったことはあります。 ポットのお湯とか熱いものならありますが、夏場に確認できるものがあればと思います
総括
調査の結果、介護家族全体の約半数は見守りサービスへの関心があるということがわかりました。見守りについての悩みは介護家族の3人に1人が悩んでおり、被介護者と介護家族の居住形態別の調査では、同居の場合は46.2%、別居の場合は47.0%、施設介護の場合は14.3%が「悩みあり」と回答しました。サービスへの関心や、見守りについての悩みは一定程度見受けられるものの、見守りサービスの利用率自体は5.0%であり、実際に利用している介護家族は少ないという結果となりました。
利用しているサービスについては緊急時通報型が最多で、次点にカメラ型、センサー型という結果となりました。緊急時通報型サービスを利用し、かつ、利用を取りやめたことがあるという家族からは、「認知症で正しく利用できなくなったから」などのコメントがありました。
どんなサービスがあれば利用したいかという問いには、「介護保険が適応となるようなサービス」「月々の負担額や初期費用が抑えられたサービス」といった金銭的な負担軽減を求める声や、「認知症であっても使いやすいサービス」「家族の負担が少なくなるもの」といった利便性を求める声、「話し相手になりながらの訪問型」「職員というより友達という感覚で見守りをしてくれる」といった被介護者本人の生活における楽しみを求める声などが寄せられ、金額や使用難度の問題、被介護者への配慮が求められていることなどが浮き彫りになりました。
調査概要
「見守りサービスに関する実態調査」
・調査期間:2023年6月5日(月)~2023年6月14日(水)
・調査対象:安心介護会員500名
・調査方法:Webを使用したアンケート
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
【介護家族500名に聞いた見守りサービスに関する実態調査】約半数が関心ありと回答したものの、利用率はわずか5%。活用サービス1位は「緊急時通報型」次いで「カメラ型」「センサー型」が上位
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