富山大、認知症改善に有用な生薬エキスの臨床研究を実施
2020年2月14日
漢方薬による認知症予防への取り組みと地域活性化
「漢方薬による認知症予防への取り組みと地域活性化」を進める富山大学は、神経回路再構築活性を有する和漢薬に関する基礎研究の成果に基づき、和漢薬・漢方薬による、認知症をはじめとした高齢者疾患の予防と治療の薬理学研究、生薬学研究、臨床研究を進めています。
富山大学・和漢医薬学総合研究所のこれまでの研究では、生薬の骨砕補(こつさいほ)の水エキス、エゾウコギ葉の水エキスそれぞれが、アルツハイマー病モデルマウスや正常なマウスの記憶能力を向上させることを明らかにしてきました。
今回は、この2種類のエキスを合わせた合剤を服用しての臨床研究を、ランダム化二重盲検試験により実施し、健常人の認知機能の一部が向上するとともにストレスに対する効果も認められるという結果を得ました。
43歳から79歳までの健常人に対して12週間の投与を実施
骨砕補水エキスとエゾウコギ葉水エキスを合わせて製剤化し、43歳から79歳までの健常 人に対して12週間の投与を行い、服用前後の認知機能検査、ストレス抵抗性、および血液検査を実施。試験は、プラセボを用いたランダム化二重盲検法により行われました。
RBANSという認知試験を評価するスコア結果では、エキス投与群で、記憶能力や、言葉の流暢性に関して向上が見られました。またストレス反応では、エキス投与群では、投与前と比べて不安や不確実感が緩和されました。
本研究成果は、学術雑誌『Nutrients』において1月23日に公開されました。
(画像はイメージです)
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富山大学、和漢薬 研究を 健康長寿に活かす~認知機能向上と抗ストレス作用を示す生薬エキスの臨床研究
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