認知症予防法「パーソナルソング・メソッド」

2019年9月28日

懐かしい音楽や映像による認知症予防法

懐かしい音楽や映像を活用してシニア向けのQOL向上のための商品やプログラムを提供するツモリレコード株式会社(東京都杉並区)は、著作権をクリアして実現したオリジナル音楽・映像を使用したこれまでにない認知症予防法「パーソナルソング・メソッド」をリリースしました。

「パーソナルソング・メソッド」は、10〜15歳の頃に聞いたであろうパーソナルソングを聞き、同年代と楽しく思い出を語り合うことをきっかけに、元気だった頃の記憶を喚起して日常生活動作の向上につなげようとするものです。

オリジナル音源・映像をトリガーにすることで効果を発揮

大切な要素は次の3つ。
① 「オリジナル音源・映像を用いること」
② 「対象者の記憶を喚起させる適切な音源・映像を見つけること」
③ 「おしゃべりを通じて対象者の記憶を上手く引き出すこと」

「パーソナルソング・メソッド」を実践するのにはオリジナルの音源や映像を記憶喚起のトリガーとするため、その準備が重要です。しかし、選曲や著作権の処理はなかなか難しいものです。例えばかつてのヒット曲をその歌い手がリバイバルとして歌い直したり、ほかの歌手がカバーしたりしても効果的なトリガーにはなり得ません。

脳には側頭葉という聴覚を司る器官があり、古い記憶が仕舞われていることが分かっています。その古い記憶がなじみのある古い楽曲を聴くことで喚起されます。つまり当時のオリジナル楽曲が最も効果を導き出すということなのです。

アルツハイマー型認知症に効果

「パーソナルソング・メソッド」を同じデイサービスで同じ対象者(90代と80代の2名の女性)に週に1回11週にわたって実践し実証実験を行いました。

二人の脳血流値の変化を測定したところ、探し当てた対象者に合った曲を聴いてもらうと、左脳に血流が急速に集まり始めました。つまり右脳に浮かんだ映像が懐かしくて話したくて仕様がない状態になっていました。

二人とも施設のトイレの場所も分からないほどの重篤な認知症でしたが、初回と10回目に「BCL=健康脳テスト」を行ったところ、初回では殆ど言えなかった家族の名前を10回目ではすらすらと答えるなど、劇的と言って良いほどの改善を見せてくれました。

「パーソナルソング・メソッド」は加齢により脳細胞が減少し、それによる記憶減少を起因とした生活障害タイプの認知症、いわゆるアルツハイマー型認知症に効果があります。レビー小体型認知症、若年性認知症、脳血管性認知症等のタイプには効果が認められにくいと考えられています。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
ツモリレコード公式HP


このページの
上へ戻る