キリンHD、乳由来βラクトリンが記憶力を改善することを確認
2019年5月15日
独自開発の認知機能改善ペプチド
キリンホールディングス株式会社(東京都中野区)の健康技術研究所は、慶應義塾大学と共同で、乳由来の認知機能改善ペプチドであるβラクトリンが健常中高年を対象としたランダム化比較試験で記憶力を改善することを世界で初めて確認しました。「乳由来βラクトリン」を多く含むサプリメントについて、認知機能への作用を評価したもので、研究成果は科学誌『Frontiers in Neuroscience』に掲載されました。
認知症発症後の有効な治療方法が十分でないことから、日常生活における予防に注目が集まっています。近年の疫学調査によると、乳製品の摂取には認知症予防効果があるとされ、キリンHDは2015年に東京大学と共同で、カマンベールチーズのアルツハイマー病予防効果を解明しました。さらに、東京大学、神戸大学、学習院大学との共同研究を進め、2018年には発酵乳製品に多く含まれる認知機能改善ペプチドとしてβラクトリンを発見し、乳由来βラクトリンを多く含む食品素材を独自に開発しました。
試験は、50歳から75歳の健常中高年114名を、βラクトリンを含むサプリメントを摂取する群(βラクトリン摂取群)およびプラセボ摂取群に無作為に割り付け、12週間摂取させる2重盲検化試験を行いました。摂取0週目および12週目に被験者の認知機能について、神経心理テストを用いて評価を行いました。
本成果をもとに、βラクトリンを多く含む食品や飲料が開発され、食を通じて認知症予防や認知機能改善に貢献することが期待されます。
(文頭画像はイメージ、画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
世界初!乳由来βラクトリンが記憶力を改善することをヒト試験で確認
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