脳活性化メソッド「シナプソロジー」の効果検証実験

2018年12月8日

実行機能のうち、注意切り替え機能を改善

株式会社ルネサンス(東京都墨田区)は、同社が開発した脳活性化メソッド「シナプソロジー」の実践において、健常中高年者の実行機能のうち注意切り替え機能が、数か月という短期間でも向上する可能性が示唆されましたことを発表しました。発表は、第36回日本認知症学会学術集会において、筑波大学医学医療系精神医学、根本清貴准教授のグループにより行われ、研究報告は精神医学専門誌「Psychiatry and Clinical Neurosciences」に掲載されました。

研究は、健常中高年者50~60歳代52名(開始時平均年齢62.5歳、男性9名、女性43名)を対象に、週1回(1回60分)の頻度で3か月間(全12回)「シナプソロジー」の実行機能に焦点をあてたエクササイズを実践することで行われました。その後、被験者は「色」、「形」、「数」の3種類のどれかが一致するカードを選び回答し、ルールの変更などに対応する能力を測定、介入前後の変化を統計解析しました。

試験の結果、「シナプソロジー」(特に実行機能に焦点をあてたエクササイズ)を実践することで、健常中高年者の実行機能のうち注意切り替え機能が、より短期間(数か月間)の介入によっても向上する可能性があることが示唆されました。

同社では「シナプソロジーの実践で、課題を発見し、それに対する解決策を導き出す能力を向上できる可能性を示しています。課題に素早く気づき、対応できる能力は、ビジネス等でますます求められる能力です。当社は企業向けのシナプソロジーを活用した商品の展開を加速していく。」としていますが、実行機能は、複雑な課題の遂行に際して課題ルールの維持や切り替え、情報の更新などを行う認知制御機能であり、認知症では低下することが知られていますから、認知症予防も含め、脳機能改善の仕組みを解明することに寄与するものと期待されます。

シナプソロジーとは

「シナプソロジー」は、じゃんけん、ボール回しといった基本的な動作に対して、感覚器(五感)を通じて入る刺激や、認知機能に対する刺激を変化させ続け(スパイスアップ)、その刺激に対して反応する事で、脳を活性化させていくメソッドです。

できること(習得)を目的とせず、できないことに対応する状態を作り出すことで脳機能の向上を図ります。場所を選ばず短時間で、参加者の年齢、性別、体力レベルなどに応じて調整が可能であり、幅広い対象者に対して実施することができます。現在、介護予防事業、企業の健康経営、フィットネスクラブを始めドラッグストア・薬局等を起点とした地域の健康づくり、子どもの教育、アスリートのパフォーマンス向上等、様々な分野で活用されています。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
脳活性化メソッド「シナプソロジー」の効果についてのお知らせ


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