宮城教育大と東北大、白質病変を引き起こす新たな機序を解明
2018年12月7日
脳疾患の早期予防への応用に期待
宮城教育大学保健管理センターの橋本潤一郎教授と、東北大学大学院医学系研究科腎・高血圧・内分泌学分野の伊藤貞嘉教授の研究グループは、VU大学医学センター(アムステルダム)のBerend E.Westerhof博士と共同で、脳MRIで検出される白質病変を引き起こす新たな機序を解明しました。
動脈血流を指標とした新たな認知症予防の可能性を示唆した研究結果となり、認知症や脳梗塞の危険因子である大脳白質病変と頸動脈血流拍動増大の関連を発見し、超音波を用いた頸動脈血流の波形分析に基づく非侵襲的な手法による解明しました。
大脳の微小血管障害の現れである白質病変は、その多くが加齢や動脈硬化に伴って発症し、認知障害や脳梗塞の危険因子であることが知られていますが、原因は明らかではありませんでした。研究グループは今回、大動脈硬化や血圧反射波の増大に伴って頸動脈血流の収縮後期拍動が増加すると、脳微小血管内で血流拍動が増加して血管が傷害され、白質病変が出現することを明らかにしました。
今回用いた血流増大係数は、従来の血圧増大係数よりも正確かつ早期に白質病変や血管老化を予測し、脳疾患の早期予防への応用が期待されます。
(画像はイメージです)
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脳の血管障害を血流の拍動から予測する‐頚動脈血流の波形分析に基づく認知症の予防へ‐
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