キノファーマと量子研、アルツハイマー病新薬の共同研究

2018年9月4日

タウ蛋白質の過剰リン酸化を抑制

株式会社キノファーマ(東京都中央区)と、国立研究開発法人量子科学研究開発機構(千葉県千葉市)は、アルツハイマー病の原因の一つと考えられているタウと呼ばれる蛋白質の蓄積に対する同社化合物KPO1143の薬効を評価する共同研究契約を締結しました。

同社は、タウ蛋白質の過剰リン酸化を抑制可能な創薬研究の結果、開発候補化合物であるKPO1143を創製しました。共同研究では、KPO1143を、ヒトタウ遺伝子を導入してタウ蛋白質を過剰に発現したマウスに投与し、量研・放医研の生体脳でタウ蛋白質を可視化する PET技術により、生体でタウ蛋白質の蓄積を阻害する効果を評価し、KPO1143のアルツハイマー病治療薬候補物質としての薬理作用評価を行う予定です。

量研・放医研では、日本医療研究開発機構(AMED)の委託事業である「タウを標的とする新規画像診断法と治療法の研究開発コンソーシアム構築」の中で、生体脳でタウ蛋白質を可視化する PETトレーサーを開発、これを用いてタウ蛋白質をバイオマーカーとした治療効果評価システムからなる創薬プラットフォームを活用して本共同研究を行います。

キノファーマ社は、京都大学をはじめとするアカデミアとの共同研究より、子宮頸がんの原因となるパピローマウイルス感染などのウイルス性疾患、アルツハイマー病などの中枢神経系疾患など根本的な治療薬のない疾患に対して医薬品の開発・提供を目指しています。

(画像はイメージです)

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アルツハイマー病の新薬開発に向けて株式会社キノファーマと量子科学技術研究開発機構が共同研究を開始


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