血圧管理は軽度認知障害や認知症のリスクを軽減
アルツハイマー病協会国際会議で報告
積極的な最高血圧抑制を通じて軽度認知障害(MCI)およびMCIと認知症の複合リスクを大幅に軽減することが、米国シカゴで行われた「2018年アルツハイマー病協会国際会議(AAIC=Alzheimer’s Association International Conference ) で報告されたSPRINT MIND研究による新しい成果として初めて示されました。
SPRINTは高齢者の高血圧(高血圧症)の管理に関する治験です。最高血圧を120 mm Hg以下の目標とする徹底した戦略と、最高血圧を140 mm Hg以下の目標とする標準的な治療戦略の2つを比較します。これまでに血圧管理をより徹底すれば心血管疾患の罹患率と死亡率のリスクを軽減できることを実証し、今回、低血圧目標の治療が認知症ないしはMCIの発現リスクを軽減するかどうかを調べました。
研究参加者は心血管系リスクが高いものの糖尿病、認知症、発作経験のない9,361人の高血圧症高齢者。平均年齢は67.9歳(35.6%が女性)です。研究の結果、新しいMCI症例が19%低下する統計上の有意性が発見されました。MCIとあらゆる原因による推定認知症を合わせた発症は、集中治療グループが標準的治療グループとの比較で15%低く、推定認知症だけでは有意性のある減少はありませんでした。詳しくは下記外部リンクよりご覧ください。
本研究は、Wake Forest School of MedicineのInternal Medicine and Epidemiologyのジェフ・D・ウィリアムソン内科医学・伝染病学教授(医学博士)が報告したもので、「これは単独のMCIおよび併発したMCIとあらゆる原因の認知症のリスクを軽減できることを実証した初の無作為抽出の治験である」と語った。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
研究で集中的な血圧管理は軽度認知障害(MCI)とMCI・認知症の複合リスクを軽減することを発見(上)
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