日本で初めて「認知症デザイン」の最高位を受賞
評価項目の90%以上が基準を満たす
東京都世田谷区中町に今年5月1日に開所した看護小規模多機能型居宅介護事業所「ナースケア・リビング世田谷中町」が、7月24日、日本で初めて英国スターリング大学認知症サービス開発センターから、認知症デザイン認証で最高評価を授与されました。
認知症デザイン認証とは、世界各国の研究をもとに英国スターリング大学認知症サービスセンターが開発した、認知症患者の生活を支えるために有効な建築・内装デザインかどうかの評価項目、および審査のこと。最高評価のゴールドは、必須項目を満たした上で、全項目の90%以上が基準を満たしている施設だけに贈られます。
認知症デザインと日本の文化・慣習の融合
認知症患者には、認知機能の低下や老化による視力や聴力の低下などが生じます。そのため、認知症患者の利用する空間は、空間認識を助けるために色調でコントラストをつけることが推奨されており、同施設では、その色調に日本の伝統色を採用。認知症デザインの原則と日本の文化や慣習を融合させたものとしても高い評価を獲得したことが、最高評価につながりました。
今回の受賞は、同じく世田谷中町プロジェクトのひとつとして建てられたシニア向け住宅「グランクレール世田谷中町ケアレジデンス」と2施設同時の受賞。世田谷中町プロジェクトは、子育て期から高齢期まで多世代の人々が交流し、気持ちよく暮らしていくための住環境を創造するプロジェクトです。
英国スターリング大学認知症サービス開発センターの首席建築士、レスリー・パーマー氏は、世田谷中町プロジェクトを「認知症の人たちが地域のコミュニティの中で、できるだけ自立して生活することをサポートするためのロジカルなアプローチとなっている。」と評価しています。
高齢者の増加とともに、高齢者の社会的孤立が問題となっている昨今。こうした論理的なアプローチによる住環境の整備は、いっそう必要とされることでしょう。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社メディヴァ プレスリリースナースケア・リビング世田谷中町
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