支え合う夫婦愛 映画「八重子のハミング」予告編配信開始

2016年9月15日

若年性認知症の妻の介護を、がんの夫が綴る

映画「半落ち」の監督として知られる佐々部清監督が、故郷の山口県でメガホンをとった「八重子のハミング」。今秋の上映を控えて、予告編が特設サイトにて配信されている。

「八重子のハミング」は、4度のガン手術から生還した夫を支えた妻がアルツハイマー病による若年性認知症となり、今度は夫が妻を支えた12年間にわたる日常を描いた映画。

この映画の原作は、陽信孝氏が自らの体験と思いを綴った同名の著書。4000日におよぶ記録に著者の思いがこもった短歌が添えられており、「闘病」「介護「夫婦愛」とは何か、を問いかけている。

短歌は、

幼な子に かえりし妻の まなざしは 想いで連れて 我にそそげり
(同書より)

という微笑ましい風景を詠んだものもあれば、壮絶で厳しい認知症者介護の現実を、著者の苦悩とともに詠んだものもある。

予告編は「ゆっくりお別れ」する妻との思い出づくりの様子を

映画の舞台は、山口県・萩市。

主人公の石崎誠吾から、認知症を患って他界した妻・八重子との思い出を語る。教員時代に八重子とめぐり会った頃のことから、結婚、八重子の好きだった歌のこと。

誠吾自らが胃がんとなり、手術と闘病を支えた八重子のこと。
そして、アルツハイマー病による若年性認知症を発症してからのこと。
八重子は音楽の教師で、認知症で記憶を失う中、歌を口ずさむと笑顔を取り戻すこともある。 夫婦互いに迫る死の影を見すえながら、毎日を力強く生き思い出を作っていく。

予告編では、谷村新司の「いい日旅立ち」が流れ、八重子のことを「僕にゆっくりお別れしよるんや」ととらえている誠吾の様子を、1分49秒で送る。

▼外部リンク
「八重子のハミング」特設サイト

【この記事を読んだ方へのおすすめ記事】

このページの
上へ戻る