認知症初期集中支援チームとは?

「認知症初期集中支援チーム」は、認知症の方とご家族を支援する専門家によるチームです。今回、認知症初期集中支援チームについてご説明します。

認知症初期集中支援チームとは

厚生労働省¹⁾によると、「認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けられるために、認知症の人やその家族に早期に関わる『認知症初期集中支援チーム』を配置し、早期診断・早期対応に向けた支援体制を構築する」ことを目的としています。

具体的には、専門職が家族などの訴えにより認知症が疑われる人・家族などを訪問し、適切な医療や介護を受けられるように支援を行います。

認知症は、早期に受診しなかったために悪化したり、診断や十分なケアが行われず進行する恐れがあります。認知症初期集中支援チームは、そんな状況を回避し、認知症になっても住み慣れた地域で安心した生活が続けられるよう、早期の段階で支援します。

メンバーはどんな人?

認知症初期集中支援チームのメンバーは、専門医、保健師、看護師、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士などそれぞれの専門分野を活かしながら関わります。

対象者は?

40歳以上で、在宅で生活しており、かつ認知症が疑われる人、または認知症の人で、以下の基準に当てはまる人です。

*医療サービス、介護サービスを受けていない人、または中断している人で以下のいずれかに該当する人

(ア)認知症疾患の臨床診断を受けていない人
(イ)継続的な医療サービスを受けていない人
(ウ)適切な介護保険サービスに結び付いていない人
(エ)診断されたが介護サービスを中断している人

*医療サービス、介護サービスを受けているが認知症の行動・心理症状が顕著なため、対応に苦慮している

どこに相談に行けばいいの?

まずは、お住いの地域の地域包括センターに相談しましょう。

住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために

1人で、あるいは夫婦で静かに暮らしている方は、家庭への医療従事者の訪問に抵抗を感じることもあるでしょう。受診をかたくなに拒否される方も、認知症にうすうす気が付いているものの、今の生活が続けられなくなることを恐れて診断を避けている場合もあるのではないでしょうか。

しかし、認知症初期集中支援チームは、まさにそういう方々が、認知症と共に、今後も住み慣れた地域で暮らせるようお手伝いをするためのチームです。


参考文献:1)厚生労働省 認知症初期集中支援チームについて(2020年3月10日アクセス)


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