慶応大、霊長類の大脳皮質深部の多細胞活動の計測に成功

2018年8月30日

マーモセットの脳に超小型顕微鏡を埋め込み、観察

慶應義塾大学の岡野栄之教授やスタンフォード大学のマーク・シュニッツァー准教授らの研究チームは、小型のサル(マーモセット)が動く際に脳の神経細胞が働く様子を可視化する技術を開発しました。脳に内視鏡カメラを埋め込み、記録することに成功したものです。パーキンソン病やアルツハイマー病のち療法開発に役立つものと期待されます。

マーモセットの脳は人間に似ているため、これまでも研究されていたが、観察機器を固定した状態での観察に限られていた。本研究チームはシュニッツァー准教授らが会鉢した重さわずか2グラムの超小型蛍光顕微鏡を採用し、これをマーモセットの脳の表面から約2,000マイクロメートルの場所に埋め、付近にある脳細胞が働くと光るように設定しました。

観察の結果、80〜240個の神経細胞が同時多発的に働いている様子を10分以上連続で記録。また、木の上で暮らすマーモセットにはしごを登らせた際に活動する(光る)脳細胞の番号を十数個特定しました。さらに、腕を右前に伸ばすときや左前に伸ばすときなどそれぞれに特定しました。

(画像はイメージです)

▼外部リンク
世界初・自由行動環境下における霊長類の大脳皮質深部の多細胞活動の計測に成功(日本経済新聞)
慶應義塾大学公式HP


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