長谷川式認知症スケール
こちらのチェックシートは、医療機関で認知症の診断に広く用いられている「長谷川式認知症スケール」です。
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長谷川式認知症スケールは、精神科医の長谷川和夫先生によって開発されました。限られた時間と限られたスペースで、医師が効率的かつ公平に認知機能の低下を診断するために1974年に開発され、1991年に一部改定を経て今に至るまで利用されています。
30点満点で、20点以下だった場合、認知症の疑いが高いと言われますが、この診断結果はあくまでも参考です。
このテストの点数が悪かったからといって、「認知症」と診断されるものではありません。
気になる場合は、病院に行って検査・診断をおすすめします。
(2020年5月28日)
長谷川式認知症スケール
歳はいくつですか?
今日は何年の何月何日ですか? 何曜日ですか?
私たちが今いるところはどこですか?(正答がないときは5秒後にヒントを与える)
- 自発的に答えられた
- 2点
- 5秒おいて「家ですか?病院ですか?施設ですか?」 の中から正しい選択ができた
- 1点
- 不正解
- 0点
これから言う3つの言葉を言ってみてください。
あとの設問でまた聞きますのでよく覚えておいてください。
以下の系列のいずれか1つで行う
- 系列1
- a)桜
- b)猫
- c)電車
- 系列2
- a)梅
- b)犬
- c)自動車
100から7を順番に引いてください。(aに正解のときのみbも行う)
a) 100―7は?
b) それから7を引くと?
b) それから7を引くと?
これから言う数字を逆から言ってください。(aに正解のときのみbも行う)
a) 6―8―2
b) 3―5―2―9
b) 3―5―2―9
先ほど覚えてもらった言葉(問4の3つの言葉)をもう一度言ってみてください。
正答がでなかった言葉にはヒントを与える
- 自発的に答えられた
- 1つの言葉につき各2点
- ヒント a) 植物 b) 動物 c) 乗り物 を与えたら正解できた
- 1つの言葉につき各1点
- 不正解
- 0点
これから5つの品物を見せます。それを隠しますので何があったか言って下さい。
1つずつ名前を言いながら並べ覚えさせる。次に隠す。
時計、くし、はさみ、タバコ、ペンなど必ず相互に無関係なものを使う。
時計、くし、はさみ、タバコ、ペンなど必ず相互に無関係なものを使う。
知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。
答えた野菜の名前を記入する。
途中で詰まり、約10秒待ってもでない場合にはそこで打ち切る。
途中で詰まり、約10秒待ってもでない場合にはそこで打ち切る。
合計得点 点
質問内容の解説
1:年齢 2:日時の見当識 3:場所の見当識 4:言葉の即時記銘 5:計算
6:数字の逆唱 7:言葉の遅延再生 8:物品記銘 9:言語の流暢性
出典:加藤伸司, 下垣光, 小野寺敦志, 植田宏樹, 老川賢三, 池田一彦, 小坂敦二, 今井幸充, 長谷川和夫.改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の作成.老年精神医学雑誌.1991,vol2,no11,p 1339 -1347.
評価スケールの結果について
■20点以下の方
→認知機能の低下が日常生活に影響を及ぼしている可能性があります。
この結果だけで即に認知症と診断されるものではありませんが、医療機関への相談をお勧めします。
>> 医療機関での認知症の相談とは?(相談の流れをわかりやすく解説)
■21点以上の方
→認知機能の低下が日常生活に影響を及ぼしている可能性は低そうです。
ただし、テストの結果は21点以上でも、気になる状態がある方は医療機関に相談してみましょう。