アルコール性認知症とは

アルコール性認知症とは、アルコールを多量に飲み続けた事により、脳梗塞などの脳血管障害などを起こし、その結果発症する認知症です。

ここでは、そのアルコール性認知症について、症状やや対応の仕方、改善策について説明します。

この記事の目次
  1. アルコール性認知症について
  2. アルコールを多量に飲む事で障害が起こり認知症になります
  3. 高齢者にも多く、他の認知症と合併する場合もあります
  4. アルコール性認知症の症状
  5. 記憶障害、見当識障害、作話などが起こります
  6. アルコール依存症と同じ様な症状
  7. アルコール性認知症の方への対応の仕方
  8. 症状を見逃さないで早めの受診を
  9. 周りが関わり孤独にさせない
  10. 介護負担が大きい場合は専門機関を利用しましょう
  11. アルコール性認知症の改善策
  12. 断酒で改善が期待出来ます
  13. 生活習慣を見直し予防しましょう
  14. 寂しさやストレスをアルコールで発散しない

アルコール性認知症について

アルコールを多量に飲む事で障害が起こり認知症になります

アルコール性認知症とは、アルコールを多量に飲み続けた事により、脳梗塞などの脳血管障害や、ビタミンB1欠乏による栄養障害などを起こし、その結果起こるとされている認知症です。
また多量に飲み過ぎた事だけでも、脳は委縮するのではないかとも考えられています。

高齢者だけではなく、若い世代でも見られます。脳梗塞などは、アルコール依存症で入院し、脳のCTなどの検査を行って初めてわかる事もあります。
また栄養障害による認知症にはウェルニッケ・コルサコフ症候群と呼ばれるものがあります。急性期には脳の下部に出血がみられ、意識障害や眼球運動、平衡に関する症状が現れます。その後慢性の脳損傷の結果記憶をつかさどる脳の部分に影響を及ぼします。

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高齢者にも多く、他の認知症と合併する場合もあります

アルコール依存症の高齢者は依存症者全体の20%を占め、そのうち、治療中の患者(60歳以上)の40%もの人に、認知症状が見られるというデータがあります。またアルツハイマー型やレビー小体型の認知症と合併する場合もあります。アルコール性の認知症のみでは、治療である程度の改善が期待されるのですが、他の認知症と合併してしまうと改善は困難になります。

※出所:厚生労働省[pdf]日本アルコール関連問題学会[pdf]

アルツハイマー型認知症とは? レビー小体型認知症とは?

アルコール性認知症の症状

記憶障害、見当識障害、作話などが起こります

アルコール性認知症の原因の1つであるコルサコフ症候群の症状で、物忘れなどの記憶障害、周りの状況が理解出来なくなる見当識障害などが起こりやすくなります。
ついさっきの事も覚えられず、今何時であるかとか、ここがどこかなどがわかりません。また作話なども記憶障害から起こります。
これは忘れてしまった部分を、覚えているものを繋ぎ合せて埋め合わせようとして起こるものですので、嘘をつこうとして話している訳ではありません。

記憶障害の詳細はこちら 見当識障害の詳細はこちら

アルコール依存症と同じ様な症状

歩行が不安定になります。歩く時は何かにつかまらないと歩けなくなる場合もあります。
またうつのように意欲がなくなり、好きなテレビ番組であっても見ないで寝てばかりになる事も。逆に興奮しやすく攻撃的で暴力がみられたり、幻覚が見えたりする場合もあります。
行動に抑制が効かなくなり、欲しいと思うと盗ってしまったり、他人の食べ物などでも食べてしまうなど、思うままに行動してしまうなどの問題行動もみられます。


アルコール性認知症の方への対応の仕方

症状を見逃さないで早めの受診を

アルツハイマー型のように徐々に悪化する物忘れではなく、急に酷い状態で現れる場合もあり、アルコールをいつも多量に飲んでいるのなら、認知症を疑って早く受診をしましょう。症状が重くなってからでは改善が難しくなります。

病院は何科を受診する?

周りが関わり孤独にさせない

アルコール依存症になる高齢者の人は、孤独であるというデータがあります。
家族がいなくて独居であったり、家族がいても放って置かれたりする状況が、アルコールを飲む機会を増やしてしまっていると思われますので、家族がいるなら1人にせず関わってあげてください。
また近所にいる独居老人などで、アルコールを飲んで問題を起こす人がいれば、民生委員などに報告してみてください。地域包括支援センターの職員によって、適切な対応をしてもらえます。


介護負担が大きい場合は専門機関を利用しましょう

医療機関で治療を受けても症状が改善しなかった場合は、認知症は悪化する可能性があります。攻撃的であったり暴力が見られる場合もあり、家族だけでは対処が難しくなるので、介護保険などを利用したり、県や市の福祉相談窓口に相談してみてください。

相談窓口一覧はこちら

アルコール性認知症の改善策

断酒で改善が期待出来ます

アルコール性認知症では、断酒をする事で症状の改善がみられる場合があります。またウェルニッケ・コルサコフ症候群の場合、早期の治療により救命や後の記憶障害の改善に繋がります。でも年齢や脳の萎縮の程度、脳血管障害などの有無により、大きな改善が期待出来ない事もあります。脳の委縮は飲酒の期間が長くなれば酷くなると考えられるので、早くアルコールを多量に飲む生活から抜け出す事が重要になります。

生活習慣を見直し予防しましょう

アルコール性認知症は原因がはっきりしている為、予防が可能です。お酒を飲む時は適量にする事が肝心です。日本酒なら1合、ビールなら大びん1本、ワインならグラス1杯が適量と言われています。肝臓を休ませる休肝日を作るのも良いです。
またビタミンB1だけに限らず、ビタミン不足は認知症になりやすくなります。脳を栄養失調にしないよう、バランスの良い食事をしましょう。

認知症になりにくい生活習慣とは?

寂しさやストレスをアルコールで発散しない

お酒を多量に飲み始める原因になりやすいのがストレスです。ストレス発散にお酒を飲む人は多く、また次第にその摂取量は増えてしまいます。寂しくてお酒を飲んでしまう、イライラする事があってお酒を飲んでしまうなどよく見かける光景ですが、ストレスの発散にお酒を使わないようにしましょう。

また高齢になると、眠れなくてお酒の力を借りて眠る人がいます。お酒の量に身体が慣れてしまうと眠れなくなるため、これもまた、どんどんアルコール量が増えていくようになってしまいます。 身体は体温が下がる事で眠りに入る事が出来ます。ですので、寝るちょっと前にお風呂に入って体温を上げると、眠る前に下がる為眠りやすくなります。

お酒に頼らず、適度に運動をして、生活のリズムを作り、ゆっくりお風呂に浸かって眠るようにしましょう。


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