認知症ががん患者の「終末期QOL」に影響

2020年4月8日

緩和ケア提供の訪問看護師を対象にアンケート調査を実施

慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科の廣岡佳代特任講師、看護医療学部の深堀浩樹教授は、東京都医学総合研究所の中西三春主席研究員、西田淳志プロジェクトリーダーと共同で、訪問看護師を対象としたアンケート調査を行い、認知症ががん患者の終末期の Quality of Life(QOL)を低くする可能性があることを明らかにしました。

がん患者の7~30%が認知症になると報告されていますが、これに対し十分な緩和ケアが実施されておらず、終末期のQOLが認知症がない場合よりも低いのではないかと言われていました。

終末期がん患者の看取りの質評価尺度を用いて評価

しかし、研究で実証されていなかったことから、本研究グループは、終末期のQOLを評価するために広く用いられている「終末期がん患者の看取りの質評価尺度(望ましい死の達成:Good death inventory)」を用いて、亡くなったがん患者に緩和ケアを提供していた訪問看護師にアンケート調査を行い、認知症ががん患者の終末期のQOLに与える影響を検討しました。

その結果、認知症を有するがん患者は、認知症がない場合と比べて終末期のQOLが低い傾向があることが示されました。研究成果は、2月4日に日本老年医学会の公式英文誌『Geriatrics & Gerontology International』オンライン版に掲載されました。

詳しくは下記外部リンクよりご覧下さい。

(画像はイメージです)

▼外部リンク
認知症の有無が がん患者の「終末期のQOL」に影響を与える可能性が明らかに


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