アルツハイマー病原因物質が肥満・糖尿病マウスの寿命を短縮

2020年1月17日

長寿医療研究センター、大阪大学らが共同研究

国立長寿医療研究センター、大阪大学、理化学研究所による共同研究グループは、肥満・糖尿病とアルツハイマー病の両方を持つマウスを作製し、アルツハイマー病の原因物質であるβアミロイドが肥満・糖尿病マウスにおいて寿命をさらに短くすることを証明し、そのメカニズムとしてアストロサイト(星状膠細胞)の活性化の関与を示唆する結果を得ました。

脳には神経細胞のほかに、ミクログリアやアストロサイトといった細胞が存在します。ミクログリアは貪食作用を持った細胞で脳内のゴミを掃除します。肥満・糖尿病マウスではこのミクログリアの機能が低下していることが示唆されました。

アストロサイトは神経細胞と協調しながら脳機能に関わり、血管の細胞と一緒に血液脳関門を形成する重要な細胞です。肥満・糖尿病マウスの脳内にβアミロイドが加わると、アストロサイトを構成する細胞骨格の一つGFAPが増加しており、アストロサイトが反応性に活性化されることが示唆されました。

GFAPはGlial Fibrillary acidic protein(グリア線維性酸性蛋白)の略でアストロサイトの細胞内に存在し、直径10nm程度の管腔構造を持つ細胞を支える支柱の構成成分です。このGFAPは従来より、加齢により増加することが知られていました。

アストロサイトの機能探求が健康寿命延伸に繋がる可能性

今後の展望について研究グループは次のようにコメントしています。
「加齢により増加する GFAP が「糖尿病とアルツハイマー病の合併」で増加することは興味深い結果と考えられます。今後は糖尿病とアルツハイマー病の合併で活性化されるアストロサイトの機能を探ることで健康寿命の延伸につながる可能性があると考えられます。」

(文頭画像はイメージ、文中画像はプレスリリースより)

▼外部リンク
アルツハイマー病原因物質βアミロイドは、肥満・糖尿病マウスの寿命を短くする


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