計算力とは
計算力は数字を理解し計算する力のこと。算数や数学といった勉強のときに使うだけでなく、時計を見たり、買い物をしたり、時間配分を考えたりといったときにも、計算力が働いています。
ここでは、計算力が衰えた場合の症状や、計算力の強化のためにできること、計算力をチェックする方法、などについて説明します。
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計算力とは
計算力とは、数を理解して計算する力のことを言います。計算力というと算数や数学といった学問が思い浮かぶ方も多いでしょう。「計算力を高めて数学に強くなる」などと言ったりもします。しかし、計算力はなにも勉強のときだけに使うものではありません。私たちは時計を見たり買い物をしたりなど、日常の中でも計算力を働かせています。
計算力が衰えると
計算力を司っているのは、脳の「前頭葉」という部分です。前頭葉は計算力のほかに、ものの状態や自分の状況を把握する力である「判断力」や、ものごとを順序立てて効率的に行う力である「遂行力」も司っている、認知機能において大変重要な部位です。前頭葉は、病気や外傷、加齢による脳の老化などによって機能が低下することがあります。前頭葉の機能低下による影響の中でも比較的早い段階から衰えが見られるようになるのが計算力です。認知症では、計算力の衰えも判断基準のひとつとなっており、認知機能を確かめるMMSEテストにも簡単な計算問題が含まれています。
計算力の衰えが進行すると、小学校の最初で習うような簡単な足し算や引き算ができなくなります。当然、日常生活にも支障が出てきます。家計の管理ができないばかりでなく、買い物もスムーズにできなくなることも。例えば、「合計320円になります。」とレジで言われても、320円が「100円玉×3枚+10円玉×2枚」ということがわからなくなってしまうのです。支払う小銭の計算ができないため、1万円札など大きなお札ばかりを使用することになり、小銭が異様に溜まっていくといったケースも見られます。
計算力を強化するには
計算力を強化するためには、やはり計算をすることがもっとも効果的です。簡単な足し算、引き算でもよいので、決められた時間内に計算をする、というトレーニングを行いましょう。買い物もできるだけ自分で行くようにします。買い物をしながら合計金額を計算する、おつりを自分で計算する、といったことを心がけるとよいでしょう。
また、少々高度ではありますが、通りがかった車のナンバーを瞬時に覚え、その数字を全部足してみるという方法もおすすめです。この方法では、計算力を鍛えるのと同時に、ものごとを短時間記憶する作業記憶(ワーキングメモリ)のトレーニングにもなります。
計算力をチェックするには
認知症ねっとでは、ひろかわクリニック院長広川慶裕先生に監修いただいて、認知機能の簡易チェックを開発しました。認知機能チェックでは、「計算力」をはじめ、日々の生活で使われる主だった5つの認知機能を簡単な問題でチェックすることができます。チェックは無料で、何回でも受けることができます。
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認知機能の分類方法にはいくつかの種類がありますが、一例として、「記憶力」「言語能力」「判断力」「計算力」「遂行力」の5つに分類する方法があります
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