2016/07/20

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糖尿病の治療薬について

糖尿病の治療薬は血糖値を症状に応じた目標値に下げ、高血糖による種々の機能障害を改善する、あるいは進行を妨げることを目的としています。ただし、副作用もあるのでなるべく食事療法や運動などでの対処が基本となります。

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糖尿病とは何か

糖尿病とは、インスリンの分泌の異常やインスリンの体への効きの悪さが原因で異常が起こり、糖質の代謝異常の結果、高血糖になります。インスリンは血糖値を低下させる唯一のホルモンのため、分泌の異常やインスリンの体への効きの悪さによって血糖値が適正な数値に保たれなくなります。血糖値が高い状態が続くと様々な合併症を引き起こします。多くの場合は神経の働きに異常があらわれ、糖尿病性神経障害と呼ばれる種々の症状を引き起こします。初期症状では自覚できない事も多く、発見が遅くなるとそれだけ改善も難しくなるため、早期発見がカギとされています。

糖尿病に用いる薬

糖尿病の治療は完治を目的とするものではなく、症状を改善していくことが目的の治療となります。使われる薬剤も程度によって様々です。糖尿病の初期には、薬剤を使用せず食事療法や運動療法など生活習慣全般を見直すことで血糖値コントロールを促します。

しかし、そうした療法では進行を抑えることができない場合、薬剤を使用します。糖尿病で使用される薬の目的として、一つ目にはインスリンの分泌を促進させること、二つ目には腸管の糖の吸収を抑制してインスリンの抵抗性を改善すること、三つ目は糖吸収・排泄の調整を目的に処方されます。具体的な薬剤の名称をあげると、スルホニル尿素薬、速効型インスリン分泌促進薬、αグリコシダーゼ阻害薬、ビグアナイド薬、チアゾリジン薬、DPP4阻害薬、SGLT2阻害薬などがあります。

※糖尿病の薬に関する詳しい解説は『糖尿病治療で処方されるビグアナイド薬の作用について』をご覧ください。
※糖尿病の薬に関する詳しい解説は『糖尿病の治療薬「ビグアナイド薬(BG薬)」の効果と副作用を知ろう』をご覧ください。
※糖尿病の薬に関する詳しい解説は『糖尿病の予防効果が注目されているα-グルコシダーゼ阻害薬とは』をご覧ください。

生活習慣の改善は糖尿病治療の基本

糖尿病の治療薬は数多く研究されていますが、治療の基本は生活習慣を見直すことにあります。食生活と運動習慣を確立する事で、投与する薬の働きも期待できます。薬を飲んでいても暴飲暴食を繰り返しているようでは糖尿病の治療は難しいと言えるでしょう。こうした生活習慣の改善を軸にして治療を行うことによって、治療薬による副作用によって与えられる体への負担を軽減することができます。

副作用の中には、下痢や吐き気、便秘や腹痛、肝機能への悪影響などがあります。治療薬によって副作用の種類も様々ですが、血糖値を薬剤によって抑えることは体への負担を大きくします。治療薬を用いれば安心というわけではなく、なるべく治療薬を使わずに血糖値をコントロールできるよう基本的な生活習慣の改善を行っていき、糖尿病と上手に向き合って行きましょう。