2017/03/21

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無煙たばこで2型糖尿病発症リスクが増大

たばこによる健康への悪影響は、さまざまな面に及ぶことが知られていますが、2型糖尿病の発症にも関係しており、無煙・有煙にかかわらず、そのリスクを増大させるという最新の研究結果が報告されました。

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無煙かぎたばこでリスク増

この研究報告論文は、「Journal of Internal Medicine」オンライン版に、2月6日付で掲載されたもので、S. Carlsson氏らのグループが実施したコホート研究となっています。

研究グループでは、スウェーデンの伝統的な無煙たばこであるsnus(スヌース)の使用の有無と、2型糖尿病の有病リスクとの間に関連性があるかどうかを、5つのコホートから得られたデータをもとに解析、検討を行いました。

snusは、ニコチンを多く含む乾燥したかぎたばこで、現在はウェットタイプとドライタイプの2種類が存在しています。スカンジナビア半島各国を中心に利用され、日本国内における知名度はまださほど高くありませんが、火を必要とせず、煙が出ないタイプのたばことなるため、周囲の受動喫煙に配慮した新しいたばこ製品として、加熱たばこの「iQOS」などとともに関心を集めはじめているものでもあります。

研究にあたっては、1990年~2013年に実施された、非喫煙男性54,531人と、スクリーニングまたは自己申告、および病院における記録から2型糖尿病と診断されたことが明らかとなっている2,441人の患者を含むデータが用いられました。

ヘビーユーザーほどリスクも高い傾向に

結果に影響を与える可能性のある、年齢やBMI指数、教育レベル、アルコール摂取量、身体活動量などの因子を考慮に入れたデータ調整を行った上で解析を実行したところ、snusを使用したことのない非喫煙者に比べ、現在snusを使用している人の2型糖尿病有病率は、ハザード比で1.15と有意に高いことが分かりました。

また、1週間あたり5~6箱を消費する人では、ハザード比が1.42となり、さらに1週間あたり7箱以上を消費する人の場合、1.68にまで上昇することも確認されています。snusの消費量で分析した、週あたり1箱の増加によるハザード比は1.08と算出されました。

研究グループでは、今回の分析結果を受け、snusの使用は2型糖尿病のリスク因子であることが確認されたとし、そのリスク上昇は一般的なたばこの喫煙者におけるものと同様で、一般的たばこから無煙たばこのsnusに変えても、2型糖尿病のリスクを下げることはできないことが示唆されたとしています。またこのことから、2型糖尿病のリスク上昇にはニコチンが関与している可能性が高いとも考えられています。

外部リンク

Journal of Internal Medicine : Smokeless tobacco (snus) is associated with an increased risk of type 2 diabetes : results from five pooled cohorts

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/joim.12592/full